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志摩病院:「最終責任、県が持つ」 指定管理者制度へ説明会 /三重

 ◇県立病院改革、各地で模索続く

 指定管理者制度を導入する方針が示されている志摩病院(志摩市)については、志摩市阿児町鵜方の市商工会館で22日、県による住民説明会が開かれた。

 午後1時半からと同7時半からの2回に分けて開かれ、計約260人が参加した。午後1時半からの説明会では、安田敏春副知事が「病院改革という抜本的手術をし、健全な病院にしたい」と述べ、病院の現状や改革の目的などを説明した。

 志摩病院は医師不足などから、救急患者の受け入れ制限や産婦人科と神経内科の休診を余儀なくされている。経常収支も07年度に3億7600万円の赤字を計上。08年度決算は2倍程度の赤字が見込まれている。

 安田副知事は「存続が危惧(きぐ)される厳しい状況。指定管理者の病院経営ノウハウを活用して魅力ある病院にし、志摩地域の中核病院としての医療提供体制を確保したい」と述べた。

 住民からは「指定管理者が運営できなくなった時はどうするのか」「指定管理する場合の条件などをもっと明確に示すべきだ」などの意見が相次いだ。これに対し、安田副知事は「県として今後も責任を持つ。赤字だから改革するのではなく、本来、病院が果たすべき機能を発揮するための改革。診療科の縮小などは考えておらず、指定管理の条件は地元住民と議論していく」と理解を求めた。

 「志摩地域医療を考える会」の山下美恵会長(62)は「指定管理者制度の悪い面もあると思う。不安はあるが、『最終的な責任は県が持つ』との言葉に少し安心した」と話していた。【田中功一】

〔三重版〕

毎日新聞 2009年5月23日 地方版

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