県は21日、県内3医療機関に設置している発熱外来を増設し、22日から7医療機関で運用を開始すると発表した。また、18日にインフルエンザや風邪に似た症状で中学・高校を欠席した1117人の生徒・教職員について、学校医らの問診や追跡調査の結果、新型インフルエンザの感染はなかったと結論付けた。
発熱外来は、感染の疑いのある患者を優先的に診察する。受診する患者の急増に対応するため、県内に5ある2次保健医療圏のうち、4医療圏で確保した。県は今後、全体で10医療機関程度にまで増やす方針。発熱相談センターから発熱外来へ患者を紹介する方法は従来通りとする。
また、18日の欠席者1117人のうち、発熱外来を受診したのは11人だったが、検査の結果、全員陰性だった。学校医の問診では、703人が新型インフルエンザとは関係のない症状と判明した。
21日発表した中学・高校の欠席者調査では、インフルエンザや風邪に似た症状で欠席したのは199人と、前日より75人減少した。このうち37・8度以上の発熱とせき、のどの痛みがある人は26人、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、せき、熱感のうち二つ以上の症状がある人は173人だった。【阿部亮介】
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毎日新聞 2009年5月22日 地方版