新型インフルエンザの国内感染が神戸市や大阪府で広がっているのを受け、県は17日、松江市袖師町の県医師会館で県医師会の医師らに向けた新型インフルエンザの説明会を開いた。出雲、浜田など4会場の医師らもテレビ会議で参加した。牧野由美子・県医療統括監が「患者に診療拒否されたと受け止められないよう説明して」と注意を呼び掛けた。
新型インフルエンザの関連では、医療機関に診察を拒否されたという相談が、東京都などに寄せられるという問題が起きている。県内でも、かぜの可能性が高いのに、医療機関に保健所の発熱相談センターに行くよう求められたという相談が数件あった。
また、説明会では国内発生を受けて、医療機関での感染を減らすため、電話診療の準備や、医療機関にはまず、インターホンか電話で連絡するよう出入り口にポスターの掲示をすること、スタッフのマスク着用など、注意点を説明した。
県健康推進課によると、県と保健所の発熱相談センターに寄せられた相談は17日、普段の約3倍の43件だった。相談内容は、関西などに「旅行に行くが大丈夫か」などだった。
県は「海外から帰国して7日以内、また、神戸市など関西地方に行った人で、インフルエンザの症状がある人は発熱相談センターに電話を」と呼び掛けている。県内への感染拡大を警戒し、県の発熱相談センターを24時間体制にした。発熱外来は、7圏域8カ所に設置した。【御園生枝里】
毎日新聞 2009年5月18日 地方版