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新型インフル:修学旅行の31人自宅待機に 岐阜・飛騨市

 岐阜県飛騨市は17日、新型インフルエンザ対策会議を開き、15日まで関西方面に修学旅行をした市立中学3年生9人と市立小6年生16人と教職員6人の計31人について、16日から1週間の自宅待機を要請したことを報告した。症状はないが、この中学校は13~15日に広島、大阪に旅行し、小学校は14~15日に京都、奈良に旅行していた。市は修学旅行の延期も要請、18日出発予定の東京方面の修学旅行を急きょ延期した中学校も。井上久則市長は「旅行中に関西で感染者が出たので、慎重を期すことにした」と説明しているが専門家は「過剰反応」と指摘している。

 市は市内の小学校5校と、中学校3校に対し、予定している修学旅行について、行き先にかかわらず延期を要請。8月の高校生のイギリス研修や11月の中学2年生のカナダ研修も今年度は中止することを決めた。

 これを受け、18日から2泊3日で東京方面に向かう修学旅行を予定していた中学校は、17日午後7時半から、3年生保護者の全体会議を緊急に開き、延期を伝えた。3年生154人が東京ディズニーランドなどに旅行する予定だった。出発前夜の決定に、「行かせてやりたかった」「東京方面では感染者が出ていない」と異論を唱える保護者が多かった。しかし、「行くべきではないという人が一人でもいる以上、自粛すべきだ」と延期を決めた。時期を改めて行うという。

 医師で元小樽保健所長、外岡立人さんは「ウイルスは既に日本中に広がっているとみるべきで、関西へ行ったことが理由の自宅待機は無意味。過剰反応が他の自治体に波及しないことを願う。ウイルスの危険性は季節性インフルエンザと同程度で、政府は国民が過剰反応しないよう、性質をきちんと説明すべきだ」と指摘している。【奈良正臣、山田一晶】

毎日新聞 2009年5月18日 2時30分(最終更新 5月18日 2時53分)

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