ロンドン(CNN) 自動車レースのフォーミュラ・ワン(F1)を統括する国際自動車連盟(FIA)が来季からの導入を計画するチームのコスト削減案にフェラーリ、ルノーなどが反発、出場ボイコットも宣言している問題で、FIAと同案に反対するチームが15日、ロンドンで会議を開いたが決裂した。
FIAのモズレー会長は会談後、フェラーリはフランスの裁判所に削減案の差し止めを求める訴訟を起こす方針を伝えた。ただ、会談では各チームが削減案への代替案を模索することで意見が一致したという。
FIAはチームの年間予算を4000万ポンド(約58億円)に制限する方針を打ち出している。この予算内に収めたチームには、エンジン回転数の制限をなくすなどの技術面におけるアドバンテージを与えてコスト削減に結びつけるとしている。フェラーリなどは予算上限案が通れば、F1は二つのルールで運営されることになると反対している。フェラーリやルノーの年間予算は2億ドル─3億ドルと推定される。
モズレー会長は、予算を制限した場合、F1への新規参戦に意欲を示すメーカーが出始めたことから同案を撤回する考えはないともされる。