2009年5月17日14時33分
Q 妊娠していると、どうして重症化しやすい?
A 元日本産科婦人科学会長の荒木勤・日本医科大名誉教授によると、妊娠中の女性は体内の赤ちゃんを異物として攻撃しないよう、免疫力がふだんよりも下がっている。このためウイルス感染の影響を受けやすい。心血管や呼吸器にも、ふだんより負担がかかっていて、重症化のリスクが高い。ぜんそくを抱えている人は特に注意がいる。
抗ウイルス薬を妊婦が使うことによる影響は、まだよくわかっていない。でも、重症化のリスクを考えれば利点の方が大きいという。
Q 幼児向けの治療薬はあるの?
A 「タミフルドライシロップ」がある。粉末を水などに溶かして飲むタイプだ。
Q 感染者が急増すると、重症者以外は自宅で過ごすことになる。家族の注意点は?
A 世界保健機関(WHO)は、次のように勧めている。▽患者と最低限1メートル以上離れる▽面倒をみるときは、口と鼻を清潔なマスクなどで覆う▽患者と接した後は、せっけんでよく手を洗う▽窓やドアを開け、患者のいる部屋の換気をよくする▽部屋など周囲の環境を清潔に保つ。