VVVの本田圭佑「おれは“特別な存在”になる」 (1/2)
本田語録で読み解く成長と変化
■今季の本田がこだわるもの――それはゴールへの貪欲さ
「VVVを優勝させて、自分自身も成功する。それがおれの将来につながる」
2007−08シーズンにオランダ2部リーグ降格を味わった本田圭佑は、周囲の予想に反してチームに残留することを選んだ。そして自身が掲げた2部優勝という目標を達成するために、今シーズン最も意識しているのが“ゴール”という結果である。
昨年の北京五輪終了後にチームに合流した本田は、08−09シーズン初戦となった第3節のアイントホーフェン戦で1アシストを記録。続く第4節のズウォーレ戦では、得意のFKなどで相手ゴールを幾度も脅かした。だが、「アシストもいいけど、ファンから求められるものはゴール数」と、昨季以上にゴールへの貪欲(どんよく)な姿勢をのぞかせている。
VVVは1月16日、ウインターブレーク明けの初戦でRBCをホームに迎える。第21節終了時点で、2位に勝ち点10差をつけて首位に立っているその原動力は、紛れもなく本田だ。シーズン前半戦を振り返り、2部リーグへと戦いの場を移した本田の成長と変化を、自身の言葉から読み解く。
■今季の本田がこだわるもの――それはゴールへの貪欲さ
「チームに残った以上、おれは本当にチャンピオンになりたい。それしかおれには求められていない。分かっていない選手には厳しく言いたい。外国人としての役割をしっかり果たしていきたい」
――第3節のアイントホーフェン戦に1アシストを決めて一言。“外国人助っ人”としての役割を自覚
「最低でも1試合に5本、枠にシュートを飛ばさないといけない。そのためにはどうすればいいかということを反省しないと。悲観する必要はない。手応えはすごく感じていて、もうそろそろゴールが取れるんじゃないかというプレッシャーとの戦い。悔しい思いをしているけど、がまんがまんってね(笑)。次の試合も、5本以上打ったろうという感覚です」
――第5節のRKC戦で5本のシュート。前節のズウォーレ戦でも6本を放ち、シュートへの意識の高さをうかがわせた
「今日も(藤田)俊哉さんと電話して、『1点目は誰でもナーバスになるから、1点目をなんとか早く取れ。その後はそれなりにすぐ続くと思うから』ということを言ってくれた。(ゴールを)すごい意識しすぎてナーバスになっている部分はあるかなと思う。でもそのプレッシャーに何とか打ち勝って、いい形で1点目を取りたいと思います」
――第6節のデン・ボッシュ戦、3試合連続で5本以上のシュートを放つが、初ゴールはならず。名古屋時代の先輩からアドバイスを受け、気持ちを引き締める
「チームメートに勝ちたい。ここで負けたらあかんと思っている。誰よりも活躍して、カラブロからボールを横取りしてでも決めて勝つ。そしてカラブロと一緒にまた1部の違うところにステップアップしていきたい。それが目標」
――第7節のTOPオス戦でチームメートのカラブロが2得点の活躍。そのカラブロから「お前がゴールを決めているのはユーチューブ(YouTube)の中だけ」とシュート意識の低さを指摘される。だが、カラブロとの競争を続けることによって、本田は「もっと怖い選手になれると思っている」と語る
「基本的に小さいころからサッカーは倒れたら負けというつもりでやってきた。あそこはうまく倒れて、PKをもらう選手がうまい選手だとしたら、おれはいい選手ではない」
――第8節のドルトレヒト戦、ペナルティーエリア内でユニホームを引っ張られてバランスを崩すもプレーを続行。倒れていればPKの判定という場面を振り返って
「あのプレーは新しい感覚、境地なのかなとプレーしながらも感じていた。星稜高校の時以来ですかね」
――第9節のエクセルシオール戦の69分、ハーフウェーライン右サイドで相手選手との競り合いに勝つも、フリーの味方に簡単にボールをはたかず、さらにドリブルでゴールに向かった姿勢について。この試合で今季初ゴールをマーク
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