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脳腫瘍患者に過剰な放射線で医療事故 京大病院が謝罪

2009年5月15日

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 京都大学医学部付属病院で、脳腫瘍(しゅよう)の患者が放射線を過剰に照射され、全身の疲れや歩行障害などの後遺症が出ていたことが分かった。同病院が14日発表した。医師の確認不足が原因で、放射線で脊髄(せきずい)炎になった可能性が高く、病院は過失を認めて、患者に謝罪した。

 患者は40代の男性で、03年、脳腫瘍の手術後、頭部と脊髄の放射線治療を受けた。その後、08年6月ごろから徐々に、全身の倦怠(けんたい)感や足のしびれ、排尿時の違和感などが出て、検査入院した。

 過去の治療記録を詳しく調べたところ、脊髄の放射線照射は、首、胸、腰の三つに分けて行われていた。通常は5個ある腰の骨が、男性の場合、生まれつき4個だったため、照射部位のつなぎ目の位置を誤り、一部の骨に予定の1.4倍の放射線が照射された可能性があるとわかった。

 病院は、外部の専門家を含む調査委員会を開き、経緯を検証した。担当医師3人の確認作業が不十分だったと結論付けた。男性は現在、治療中で、病院は12日、過失を認めて謝罪、補償についても話し合うという。(瀬川茂子)

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