越谷市立病院で開かれた救急医療フォ-ラムを取材した。途中、救命措置講習会に飛び入りで参加し、救急車到着前の救急措置法を体験させてもらった。
人形の胸に両手を重ね、胸骨を圧迫する。押し方の基準は速さが毎分100回、力加減は胸が3分の1ほど沈む位という。初体験の結果は、1分間に120回も押したうえ、強さもやや弱いことが分かった。ペースを守ったつもりでもつい速くなり、予想以上に強く圧迫する必要性も痛感した。
会場で、男性受講生の一人からAED(自動体外式除細動器)の使用で停止した心臓がよみがえり、奇跡的に助かった体験を聞かせてもらった。心肺停止の場合、周辺の人の適切で迅速な対応がいかに大切かが分かった。その意味で、救命講習会は家族や職場、サークルぐるみで受講するのが理想なのかもしれない。【飯嶋英好】
毎日新聞 2009年5月14日 地方版