成田空港検疫所(千葉県成田市)の藤井充所長が11日記者会見し、これまで実施してきた新型インフルエンザの機内検疫について「アジア方面への乗り継ぎ客が多く、予想以上に言葉の通じない乗客が乗っていた」と対応の難しさに言及した。そのうえで「長期戦を覚悟しなければならない。緊急事態であり、帰国する乗客の方には検疫業務に協力していただきたい」と呼び掛けた。
また、新型インフルエンザ感染が確認された高校生らが到着した際、男子の1人が一時機外に出たが、藤井所長によると、最初に感染の可能性があると分かった生徒と離れて着席していたため対応が遅れた。生徒に同行者がいたことが分かった段階で、男子を確保したという。【駒木智一】
毎日新聞 2009年5月12日 東京朝刊