体罰裁判、原告が逆転敗訴
photo by Kanko*
2002年、熊本で臨時教員の男性が当時小2だった男児の胸元をつかんで叱責した行為を、体罰だとして男児の両親が賠償を求めていた裁判。その最高裁判決で原告が逆転敗訴した。「教育の範囲を逸脱」と教員の体罰を認めた1、2審の判決が破棄され、「やや穏当を欠くが、違法とは言えない」と結論付けたのだ。
この判決に対し「この程度で訴える親がおかしい」「当然の判決」と歓迎するコメントが目立つ。「モンスターペアレント問題に一石を投じた」との見解もあるようだ。
だが、判決は妥当としながらも「何をもって体罰とするか」の線引きには、微妙と感じる人が少なくない。胸元をつかむ行為や大声での威圧は、ケースによっては体罰と判断されうるからだ。「(この教員は)キレちゃったんでしょうね」というのは『YUNAさま永田町日記』のブロガー。自らの塾講師の経験と照らし、「キレる行為は教育の範囲内か体罰か」と問うている。
今回の判決で「体罰が増えることになりはしないか」(専業主夫 大関直隆の“Live and let live.”)と心配する声もある。「何が体罰かということよりも、子どもにどんなダメージを与えたのかという議論」(同)が大切と指摘する。
「一定の体罰の容認なしには教育現場がなりたたない」との意見も見られ、体罰の定義を含め、教育のあり方を根本から考える必要性を感じる。
(ぽこ)
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