小沢民主代表が辞任表明、政権交代に挙党体制強化狙う
[東京 11日 ロイター] 民主党の小沢一郎代表は11日夕の臨時会見で、民主党代表を辞任する意向を正式に表明した。政権交代という大目標のため、挙党一致をより強固にしたいと理由を説明。離党や議員辞職は否定した。
また、2009年度補正予算案の衆院審議終了後に代表選挙を実施してほしいと語った。
小沢代表は、辞任の決意を大型連休中に固めたと述べ、理由について「政権交代という大目標の達成のために、挙党一致をより強固にしたいと判断した」と説明。西松建設(1820.T: 株価, ニュース, レポート)の巨額献金事件に絡んで公設第1秘書が起訴され、自らに世論の批判が集中するなか、「私が代表にとどまることで、挙党一致に差し障りがあるなら本意ではない」とし、「政権交代が私の本懐だ」と強調した。
離党や議員辞職の可能性については「なぜ、離党、議員辞職をしなければならないのか」と明確に否定。西松建設の巨額献金事件に関して「政治資金の問題についても一点のやましいところはない。法律に従ってきちんと処理して報告している」とこれまでの主張を繰り返し、「今回は政治的な責任で身を引くわけではない」と語った。
小沢代表の辞任を受けて民主党では後任代表を選出することになるが、代表選のタイミングについて小沢代表は「2009年度補正予算案の衆院での審議が終わるのを待った上で、速やかに代表選挙を実施してほしい」と要請。後任代表については「(代表を)辞めていく者が次の人について論ずるべきではない」と述べるにとどめた。
(ロイター日本語ニュース 伊藤 純夫記者)
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