技能実習生として5年前に来日した中国人の男性が、受け入れの仲介にあたった故・小渕元総理のおいが理事長を務める団体に賃金を搾取されたとして200万円余りの支払いを求める訴えを起こしました。
東京地裁に訴えを起こしたのは、5年前に外国人技能実習生として来日した中国人の倪文利(ニ・ブンリ)さん(27)です。
訴えによりますと、倪さんは故・小渕恵三元総理のおいの小渕成康さんが理事長を務める「日中経済産業協同組合」の仲介を受け、群馬県内の金属加工会社で働いていました。
しかし、働いていた2年余りの間に研修手当や賃金を組合側に不当に中間搾取されたとして、小渕理事長と組合に対し、未払い分の賃金や慰謝料など200万円余りの支払いを求めています。
「(組合から倪さんに)月々2万円しか渡らず、それで生活しろと。(倪さんは)耐えきれなくなり逃げ出した」(倪文利さんの弁護団)
倪さんの弁護士によりますと、この団体をめぐって同じような被害を受けた元実習生の中国人は少なくとも50人、搾取されたという総額は3000万円に上るとみられています。(07日17:26)