来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世は22日、千葉県成田市内で記者会見し、中国政府について「違う意見の人を全面否定するなど、時々子どものような態度を取る」と批判した。チベット自治区内では昨年3月にラサで暴動が起きているが、中国政府は「チベット情勢は安定している」と繰り返してきた。ダライ・ラマは「超大国の条件は信頼に基づく透明性の高い政府の存在だ。チベットの現状を理解し、誠実な対応を望む」と中国政府に注文をつけた。
ダライ・ラマは亡命先のインドから米国に向かう途中、日本に立ち寄った。先月、自身が亡命するきっかけとなったチベット動乱から50年を迎え、中国政府によるチベット自治区への警戒が強まる中での初の海外訪問となる。会見では、今秋再び米国を訪れ、オバマ米大統領など米国政府首脳と面会する意思があることを明かした。(19:42)