昨年9月、全国に先駆けて運用を開始した県立多治見病院のドクターカー(DMERC)の新規加入メンバー3人に対する緊急走行訓練が7日、多治見市幸町の大原自動車学校の教習コースで行われた。
ドクターカーは、同病院の救急救命センター(間渕則文センター長)が「医師自らが運転して緊急走行、消防無線を活用して救命活動に臨むシステム」としてスタートさせた。昨年9月1日から先月28日までに、198件出動した。現在のメンバーは医師9人、看護師8人の総勢17人。
緊急走行訓練を受けたのは、女性医師として初めてメンバーとなった成松紀子さん(39)ら医師2人と看護師1人。赤信号の交差点に進入、他の車を停止させて通過したり、渋滞する道路で追い越す際にマイクで注意を促す訓練などをした。訓練車には同市消防本部の救急救命士が同乗し、運転方法や機器の操作などを伝授。走行訓練終了後には採点し、注意点などを細かく説明していた。参加者は夕方から県警による緊急走行の講座も受けた。
成松さんは「マイク操作をしながらの運転は難しく、緊張しました。自分が事故を起こさず現場に到着することが一番なので、安全走行を心がけたい」と話していた。【小林哲夫】
毎日新聞 2009年5月8日 地方版