新型インフルエンザに過剰反応した東京都内の病院による発熱患者などの診察拒否が相次いでいる問題で、厚生労働省は6日、医療機関に診察拒否をさせないため、発熱患者の受診に関する基本的な考え方をまとめ、各都道府県に対し、管内の医療機関に周知するよう連絡した。
連絡では、一般患者から隔離して診断する「発熱外来」のない医療機関は、新型インフルエンザの疑いのある患者から診察を求められた場合、まず各都道府県の「発熱相談センター」への電話相談を患者側に勧めることを求めている。センターが患者側に発熱外来のない医療機関での受診を指導した場合には、その医療機関が診察することとしている。
厚労省は、診察拒否の実態把握のため各都道府県に聞き取り調査する方針を示していたが、医療機関へ周知を連絡する方が早期の問題解消につながると判断した。【奥山智己】
毎日新聞 2009年5月7日 12時25分