2009年5月6日10時27分
演説の途中で佐々木禎子さんの折り鶴を掲げる秋葉忠利・広島市長=5日午後3時50分、ニューヨークの国連本部、加戸写す
演説する田上富久・長崎市長=5日午後3時半、ニューヨークの国連本部、加戸写す
【ニューヨーク=加戸靖史】秋葉忠利・広島市長と田上富久・長崎市長が5日午後(日本時間6日未明)、国連本部で開かれている核不拡散条約(NPT)再検討会議準備委員会で演説した。
両市長は、正副会長を務める国際NGO・平和市長会議を代表し、準備委のNGOプレゼンテーションで演説した。
田上・長崎市長は、オバマ米大統領が4月にチェコ・プラハでの演説で核軍縮に強い意欲を示したことを歓迎。「原爆投下から75周年となる2020年までの核廃絶が被爆地の願いだ」と述べた。
秋葉・広島市長は「核廃絶を望む市民が世界の圧倒的な多数派になったと確信した」と表明。原爆症のため55年に12歳で亡くなった佐々木禎子さんがつくった折り鶴を示して、「核兵器の被害を受けた子がこうした鶴を折ることが二度とないよう核廃絶に一緒に動こう」と各国に求めた。
被爆者で日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)事務局次長の木戸季市(すえいち)さん(69)=岐阜市=も同じ会合で、「原爆の被害は今も終わっていない。『再び被爆者をつくるな』が私たちの命をかけた訴えだ」と演説した。