長野市の北京五輪聖火リレーからちょうど1年が過ぎた26日、御開帳中の善光寺でチベット騒乱の犠牲者を追悼する法要が営まれた。当時、リレーのスタート地点を返上した同寺にチベット人団体は感謝の言葉を贈った。
長野市のチベット人支援団体「チベットの風」や、僧侶有志による「平和を願う僧侶の会」などが主催。リレーから1年を機にチベットの現状を知ってもらう狙いという。
本堂内の法要には約70人が参加。僧侶の会代表の若麻績(わかおみ)敬史徳行坊住職を中心にチベット騒乱の犠牲者123人の名前が読み上げられた。法要後、支援者が「寺は辞退したことで非暴力の抵抗を示してくれた。英断を心の支えにしたい」とネパール在住のチベット人団体から預かった感謝の手紙を読み上げ、若麻績信昭寺務総長に手渡された。【大平明日香】
毎日新聞 2009年4月27日 地方版