【北京=佐藤賢】中国政府が東アフリカのソマリア沖の海賊対策を巡り、軍艦を派遣している各国に、護衛海域を分担して共同対処するよう提案していることが2日、明らかになった。現在は軍艦が自国にかかわる民間船舶に併走して安全を確保する「護送船団方式」を採用する国が多いが、国別の海域分担制に変えて効率を高めるのが目的。国際航路の安全確保に向けた国際協調体制を主導する狙いもある。
中国が米国などと担当海域を分担すれば、部隊運用で初の共同対処になり、中国と国際社会との軍事交流は新たな段階に入る。日本政府は中国の意図を分析しながら提案に乗るか慎重に検討している。(03日 07:00)