2009年05月03日

ディズニーランドとオリエンタルランドの違い

オリエンタルランド(以下OLC)が刊行した著作物についての著作権問題も取り上げられています。

論点はただ一つ、OLCが事後承認を認めるか否かということです。認められればこのまま掲載し続けられます。

一切認めないとなると、「最後のパレード」からOLCに著作権があるとされるいくつかのエピソードは削除され、増版分からは別なエピソードに変わることになります。
(OLCが著作権料を求めれば実版分の著作権料を支払うことになります。)

 この問題がなぜ起こったのかについて説明します。この刊行物はTDL25周年の記録としてつくられたようです。ゲストレターやキャストの投稿文が掲載されているそうですが、詳しいことはよく分かりません。

なぜならば、私は全く読んでいないからです。今後も読む気はありません。(なぜなのかは後術します。)
 ですから、この刊行物からいくつかのエピソードを選定したのは、サンクチュアリ出版の編集責任者です。もちろん私は、いくつかのエピソードを掲載することを許可しています。

 この問題は、盗作疑惑とは違います。著作権上の手続きの問題であるのです。この問題が表面化した後、サンクチュアリ出版の鶴巻社長は、OLCに誠意ある対応をしていくとおっしゃっていました。 私も同様です。

それだけのことであり、「最後のパレード」の回収とは全く関係ないと私は判断しています。 

さて、表題の件について書きます。ご存じだと思いますが、TDLは「幸福と感動を生み出す現場」であり、そのTDLを運営するのがOLCです。

 何が違うのか、OLCは利益の追求を第一とする私企業です。一方、TDLは幸福の創造を第一とする「公共財」なのです。 
TDLの開発理念について、上澤昇オリエンタルランド元副社長はこのように著書に書いています。 

「公有水面という国民の共通財産を埋め立ててつくった土地を使用する私達には、国民に喜んでもらえる施設を造って、企業の社会的責任を果たしていく責務がある。」 

さて、なぜOLCが刊行したエピソード集を読みたくないのかについて記します。最初のページの写真とTDL1周年の記録誌「TDL DIARY」の表紙の写真を比べるとすべてが分かります。それ以上は申し上げません。

 「最後のパレード」のエピソードに関する著作権の問題も、TDLの理念に基づく判断であれば事後承諾いただけるに違いありません。反対に私企業的発想であれば、許可されないかもしれませんが、4月に就任したOLCの上西社長は高校の後輩です。(中央大学付属高等学校、小倉智明氏、秋元康氏、古今亭 志ん輔師匠などユニークな方を輩出しています。) 

TDLの理念に基づく判断をしていただける、私はそう信じて疑いません。


ディズニーランドと著作権

http://gpscompany.blogdehp.ne.jp/article/13440574.html