準大手ゼネコンの「西松建設」が、二階俊博・経済産業相が代表を務める政治団体や自民党支部に違法に献金したとして、憲法学者や弁護士ら36人が1日、同社の国沢幹雄・前社長、二階氏側の団体とその会計責任者らを、政治資金規正法違反(虚偽記載など)容疑で東京地検に告発し、受理されたと発表した。
告発状では、二階氏が代表を務める政治団体「新しい波」は、西松建設側が支払った04〜06年のパーティー券838万円分について、ダミーの団体「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」が支払ったことにした▽二階氏が代表の「自民党和歌山県第三選挙区支部」は06、07年、西松建設から個人献金に見せかけて計600万円を受領した、などとしている。
告発を呼びかけた政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大法科大学院教授は「二階氏側への献金と、秘書が起訴された小沢氏側への違法献金事件とは同じ構図。地検が二階氏側を立件できないと言うならば、不公平感が残る」と話している。