2009.04.21
【PROFILE連作ｼﾘｰｽﾞ】ﾌﾞﾛｸﾞに書くまでもない雑話/まとめ��
4/17
先日､湘南の藤沢署から電話があった｡半年前も熊本県山鹿の所轄から似た要件で｢確認｣の電話があった｡ある人物が行方不明になり捜索願いがでているが…｡ｱﾅﾀには心あたりがないか? と､あくまで礼儀正しく｢確認に過ぎませんから｣と訊かれた｡
勿論､突然の知らせで驚いたが､私に心当たりがあるわけない｡ただ偶然にも私は2人とかつて知り合いだったのは事実である｡嘘を言っても仕方がない｡だから｢2人の事は知っていますが､この半年以上､全く音信不通です｣としか言い様がありませんでした｡
日本警察の捜査力は世界ﾄｯﾌﾟｸﾗｽである｡仮に私が犯罪に関われば逃げる事などできるﾊｽﾞもない｡何よりも､私にはｱﾘﾊﾞｲがあります｡
昨年の夏､私が2代目芦原会館と揉めていた頃｡各地の支部長や道場生達の失踪や事故が相次いだという｡2代目本人が拉致される､狙われている…なんて噂が私のもとにも入ってきた｡
中には｢犯人は某会に違いない｣､根も葉もない悪意ある噂を口にする輩もいた｡だが某会は犯罪組織ではありません｡邪推もいい加減にして欲しいものです｡ここでも1つ格言を｡
ｱﾙｷﾒﾃﾞｽは手を汚さない｡
4/18
長渕剛の｢卒業｣はﾓﾁｰﾌもﾒﾛﾃﾞｨも安易なのに…1度聴いただけで何故か泪が止まりませんでした｡
30数年前､T高校の卒業式当日｡もう2度と今までのように仲間と席を並べる事はないんだ! もう登下校時､彼女の後ろ姿を見る事は出来ないんだ…実際､その通りでした｡だからなのか､あの卒業式はとてつもなく悲しくて寂しかった｡人生に1度の｢別れの日｣｡そんな思い出をありありと甦らせてくれる長渕剛は､やはり日本では稀有なMUSICANの1人である事は揺るがないでしょう｡
先日､湘南の藤沢署から電話があった｡半年前も熊本県山鹿の所轄から似た要件で｢確認｣の電話があった｡ある人物が行方不明になり捜索願いがでているが…｡ｱﾅﾀには心あたりがないか? と､あくまで礼儀正しく｢確認に過ぎませんから｣と訊かれた｡
勿論､突然の知らせで驚いたが､私に心当たりがあるわけない｡ただ偶然にも私は2人とかつて知り合いだったのは事実である｡嘘を言っても仕方がない｡だから｢2人の事は知っていますが､この半年以上､全く音信不通です｣としか言い様がありませんでした｡
日本警察の捜査力は世界ﾄｯﾌﾟｸﾗｽである｡仮に私が犯罪に関われば逃げる事などできるﾊｽﾞもない｡何よりも､私にはｱﾘﾊﾞｲがあります｡
昨年の夏､私が2代目芦原会館と揉めていた頃｡各地の支部長や道場生達の失踪や事故が相次いだという｡2代目本人が拉致される､狙われている…なんて噂が私のもとにも入ってきた｡
中には｢犯人は某会に違いない｣､根も葉もない悪意ある噂を口にする輩もいた｡だが某会は犯罪組織ではありません｡邪推もいい加減にして欲しいものです｡ここでも1つ格言を｡
ｱﾙｷﾒﾃﾞｽは手を汚さない｡
4/18
長渕剛の｢卒業｣はﾓﾁｰﾌもﾒﾛﾃﾞｨも安易なのに…1度聴いただけで何故か泪が止まりませんでした｡
30数年前､T高校の卒業式当日｡もう2度と今までのように仲間と席を並べる事はないんだ! もう登下校時､彼女の後ろ姿を見る事は出来ないんだ…実際､その通りでした｡だからなのか､あの卒業式はとてつもなく悲しくて寂しかった｡人生に1度の｢別れの日｣｡そんな思い出をありありと甦らせてくれる長渕剛は､やはり日本では稀有なMUSICANの1人である事は揺るがないでしょう｡
4/19
今の2代目芦原会館の会員や幹部･支部長には大変申し訳ないのだが…｡芦原英幸は､あるとんでもない必殺技を開発しながら､病に倒れるまで｢未公開｣にしていた｡
そのうちの1つが俗に言う｢ｶｯﾃｨﾝｸﾞｷｯｸ｣だが､道場稽古に於いて約束組手の中で使われる用法(技術書やvideoでも紹介されている)とは全く異なる､もう1つの｢必殺｣のｶｯﾃｨﾝｸﾞｷｯｸが存在する｡それを芦原先生自らに指導して貰ったのは私と小倉正一郎氏くらいしかいないという｡生前の芦原先生はそのように語っていた｡
最近では極真空手の技術も行き着くところまでいった感がある｡だが､まだまだ見失われている｢急所｣｢弱点｣が存在する｡そこに着眼した芦原英幸は間違いなく天才であった｡
ｺﾛﾝﾌﾞｽの卵ではないが､まさか!?というところに､まだまだ人体の致命的な急所があるのである｡極めて強靭であるはずの部位が､ある作用(動作)を加える事で一転して脆くなる｡勿論､それは極真ﾙｰﾙでも認められた箇所である｡
そんな技術を芦原先生は過去､秘密にしていたのだ｡
だが､残念ながら現在の2代目芦原会館には､それらの必殺技が全く伝えられていない｡技術やvideoを見るだけでは､敢えて応用的な繋ぎ技として扱われている為に､その根源的な用法が理解出来ない｡
1980年代末､芦原先生はたまに気が向くと､生徒のいない東京道場や全日空ﾎﾃﾙの一室で私や小倉氏に紹介してくれた｡そんな時の芦原先生はとても機嫌が良かった｡
｢本やﾋﾞﾃﾞｵで見せとる技は100年経っても使えんよ｡ありゃ応用じゃけん､技の本質が分からん人間にはさっぱり分からんけえ｡ﾎﾝﾏは基本の用法が理解出来んと何の意味もない｡絵に描いた餅で終わりなんよ｡けど､これを道場で教えちゃると怪我人続出じゃけん｡生徒に辞められたら商売にならんけえ､わざと複雑な応用しか見せてないんよ｡こんな技､極真の連中が知ったら直ぐ広まるけんな｣
こう言うと､芦原英幸はｶﾗｶﾗと子供のように笑った｡
私も極真会館の末席を汚した人間(当時は大道塾)である｡しかし芦原先生は私の技量の低さ･弱さに安心したのか､それとも私を認めるが故につい見せたい欲望を抑えられなかったのか…､私は後者であったと信じたいが｡
たった2､3度ではあるが､1度は手取り足取り教えてくれた｡私と共に技の凄さに驚いていた小倉氏が証人だ｡芦原英幸の専売特許というならば､これもｻﾊﾞｷの一種と見ていいのだろうか?
極真会館に於いて､少なくとも今まで､あの技を試合で使った選手は皆無である｡
ｶｯﾃｨﾝｸﾞｷｯｸを含めたこれらの技は､正確に言うならば｢技術群｣と呼ぶのが正しいだろう｡複合的な技術だからである｡
この数ｶ月､私は芦原英幸から伝授されたこれらの技を徹底的に倅に仕込む事に専念している｡しかし技術のﾏｽﾀｰは極めて困難であると同時に､技の正否は実際に受手が痛みでのた打ち回らなくては分からない｡失敗すれば攻手の方がとてつもなく痛い｡体で覚えるしか術がないのが､これらの特徴でもある｡
先日､某会の稽古会で芦原先生が最期まで｢非公開｣にしてきたこれらの技術群を披露した｡極真空手の黒帯たちが例外なく苦痛で床に這った｡
｢3発もらって､立っていられる人間はいないでしょう｣
｢これで小さい日本選手が大型外人選手に勝てる｣
興奮から､こんな驚きの声を挙げる人間も少なからずいた｡
繰り返すが倅は四六時中､これらの技術の習得に努めている｡
相対稽古で､偶然か稀に技が成功するならば相手の怪我は必至だ｡その稽古相手を私が務めている｡蹴られた部位が真っ赤に鬱血し､我慢出来ない激痛に何度のたうち回った事か…｡それ以上に酷いのが倅である｡医師に診てもらったら最初何かの病気かと疑われた程だ｡しかし､これらの技はﾀﾞﾐｰ相手の練習は出来ないから仕方がない｡倅が私に蹴られ続けた部位は既に異様なﾀｺかｺﾌﾞになっている｡
芦原英幸直伝のこれの技術が倅の十八番になればいいのが…｡
芦原英幸は明らかに不世出の天才であった｡
今の2代目芦原会館の会員や幹部･支部長には大変申し訳ないのだが…｡芦原英幸は､あるとんでもない必殺技を開発しながら､病に倒れるまで｢未公開｣にしていた｡
そのうちの1つが俗に言う｢ｶｯﾃｨﾝｸﾞｷｯｸ｣だが､道場稽古に於いて約束組手の中で使われる用法(技術書やvideoでも紹介されている)とは全く異なる､もう1つの｢必殺｣のｶｯﾃｨﾝｸﾞｷｯｸが存在する｡それを芦原先生自らに指導して貰ったのは私と小倉正一郎氏くらいしかいないという｡生前の芦原先生はそのように語っていた｡
最近では極真空手の技術も行き着くところまでいった感がある｡だが､まだまだ見失われている｢急所｣｢弱点｣が存在する｡そこに着眼した芦原英幸は間違いなく天才であった｡
ｺﾛﾝﾌﾞｽの卵ではないが､まさか!?というところに､まだまだ人体の致命的な急所があるのである｡極めて強靭であるはずの部位が､ある作用(動作)を加える事で一転して脆くなる｡勿論､それは極真ﾙｰﾙでも認められた箇所である｡
そんな技術を芦原先生は過去､秘密にしていたのだ｡
だが､残念ながら現在の2代目芦原会館には､それらの必殺技が全く伝えられていない｡技術やvideoを見るだけでは､敢えて応用的な繋ぎ技として扱われている為に､その根源的な用法が理解出来ない｡
1980年代末､芦原先生はたまに気が向くと､生徒のいない東京道場や全日空ﾎﾃﾙの一室で私や小倉氏に紹介してくれた｡そんな時の芦原先生はとても機嫌が良かった｡
｢本やﾋﾞﾃﾞｵで見せとる技は100年経っても使えんよ｡ありゃ応用じゃけん､技の本質が分からん人間にはさっぱり分からんけえ｡ﾎﾝﾏは基本の用法が理解出来んと何の意味もない｡絵に描いた餅で終わりなんよ｡けど､これを道場で教えちゃると怪我人続出じゃけん｡生徒に辞められたら商売にならんけえ､わざと複雑な応用しか見せてないんよ｡こんな技､極真の連中が知ったら直ぐ広まるけんな｣
こう言うと､芦原英幸はｶﾗｶﾗと子供のように笑った｡
私も極真会館の末席を汚した人間(当時は大道塾)である｡しかし芦原先生は私の技量の低さ･弱さに安心したのか､それとも私を認めるが故につい見せたい欲望を抑えられなかったのか…､私は後者であったと信じたいが｡
たった2､3度ではあるが､1度は手取り足取り教えてくれた｡私と共に技の凄さに驚いていた小倉氏が証人だ｡芦原英幸の専売特許というならば､これもｻﾊﾞｷの一種と見ていいのだろうか?
極真会館に於いて､少なくとも今まで､あの技を試合で使った選手は皆無である｡
ｶｯﾃｨﾝｸﾞｷｯｸを含めたこれらの技は､正確に言うならば｢技術群｣と呼ぶのが正しいだろう｡複合的な技術だからである｡
この数ｶ月､私は芦原英幸から伝授されたこれらの技を徹底的に倅に仕込む事に専念している｡しかし技術のﾏｽﾀｰは極めて困難であると同時に､技の正否は実際に受手が痛みでのた打ち回らなくては分からない｡失敗すれば攻手の方がとてつもなく痛い｡体で覚えるしか術がないのが､これらの特徴でもある｡
先日､某会の稽古会で芦原先生が最期まで｢非公開｣にしてきたこれらの技術群を披露した｡極真空手の黒帯たちが例外なく苦痛で床に這った｡
｢3発もらって､立っていられる人間はいないでしょう｣
｢これで小さい日本選手が大型外人選手に勝てる｣
興奮から､こんな驚きの声を挙げる人間も少なからずいた｡
繰り返すが倅は四六時中､これらの技術の習得に努めている｡
相対稽古で､偶然か稀に技が成功するならば相手の怪我は必至だ｡その稽古相手を私が務めている｡蹴られた部位が真っ赤に鬱血し､我慢出来ない激痛に何度のたうち回った事か…｡それ以上に酷いのが倅である｡医師に診てもらったら最初何かの病気かと疑われた程だ｡しかし､これらの技はﾀﾞﾐｰ相手の練習は出来ないから仕方がない｡倅が私に蹴られ続けた部位は既に異様なﾀｺかｺﾌﾞになっている｡
芦原英幸直伝のこれの技術が倅の十八番になればいいのが…｡
芦原英幸は明らかに不世出の天才であった｡