April 2009
2009.04.20
【NEW&NEW】吉田拓郎が教えてくれた…(完全版の完全版)
あの日の君はとても
ｺﾜｲ顔をしていました
だけど僕も一歩だって
引き下がるつもりはありません
時間ばかりが沈黙の中で
進んでいくような
それでも結局お互いに
納得は出来ないままで
女と男とは
違う生きものなんだと言いきかせて
黙り込んだままそっぽを向いて
寝るしかなかったのです
深夜になって僕は
そっと起きて水割りを作ってみました
一人で色々考えてみたけど
やっぱり結論は出ないままで
君はその頃寝たふりをしながら
くやしさいっぱいの気持ちで
｢どうしてこの男と一緒にいるんだろう｣と
考えていた事でしょう
あれからずいぶん時も過ぎ
考え方も変わってきたようだけど
君には君の 僕には僕の
越えられないものがある
昔と何が違うんだろう
年を重ねるって何だろう
人はそんなに変わらないだろう
僕は君の事が好きだから
君とこのままがいいんです
君も僕以外の男は無理でしょう
二人とも欠点が多くて
誇れるものは少ないけれど
お互いの事は二人が
一番良く知っているわけだから
いっぱいの問題を抱えながら
僕たちはこれからもずっと
危なっかしいけどそれなりの
人生を続けて行きましょう
(作詞･作曲/吉田拓郎･｢今は恋とは言わない｣)
(最新ｱﾙﾊﾞﾑ｢午前中に…｣今の吉田拓郎がありのままに描かれている傑作です)
吉田拓郎は今年､60歳を幾つか越えました｡たしか63でしょうか…｡その生き方は破天荒そのままでした｡
1970年代初期､私が中学に入ってまもない頃です｡彗星の如く音楽sceneに現れて､しかしTV嫌いでTVには殆ど出ず､AMﾗｼﾞｵが彼らﾌｫｰｸｼﾝｶﾞｰの砦でした｡なのに突然､当時の人気番組｢夜のﾋｯﾄｽﾀｼﾞｵ｣に登場したかと思えば､他の歌手が1曲それも1ｺｰﾗｽを省いた持ち時間しか貰えない中で拓郎だけﾉｳﾉｳと48分枠のうち何と15分も番組を占拠してﾌﾙｺｰﾗｽで3曲(2曲という説もありますが私の記憶では3曲です)も唄い続けるという無茶苦茶ぶり｡それも折角の番組専属ﾊﾞｯｸﾊﾞﾝﾄﾞを無視して持参したｷﾞﾀｰとﾌﾞﾙｰｽﾊｰﾌﾟだけでｶﾞﾅるように唄っては､愛想笑い1つ見せないまま不機嫌そうに姿を消していったものでした｡
童顔と長髪の優男にも拘わらず､常に世間や業界に対して挑戦的に憎まれ口を叩き､｢俺はLoveｰSongしか唄わない｣と啖呵を切りつつも､その歌は実に身近な人生の悲しみや寂しさ､強がりや弱さを秘めた繊細な情緒に溢れていたものです｡
私生活では毎日のように殴り合いのｹﾝｶ沙汰が絶えませんでした｡生来のｹﾝｶ好きで相手が何人いようと自分からｹﾝｶを売ってはﾀｯｸﾙを仕掛けてｶﾞﾑｼｬﾗにﾊﾟﾝﾁの連打連打がお決まりのﾊﾟﾀｰﾝだったとか｡当然､全戦全勝とはいかず勝率6割程度｡四角佳子との結婚の引き金になったｹﾝｶでは､他人のｹﾝｶの仲裁に入る振りをして暴れたものの､運悪く相手が極真空手の使い手で顔面に回し蹴りを入れられて鼻骨と頬骨を骨折しｵﾏｹに眼底出血で病院に運ばれたとか｡
そんな拓郎を献身的に看病した四角と電撃結婚したものの､あっという間に電撃離婚｡仲人役の小室等から呆れられ絶縁の憂き目に遭ったりもしました｡
とにかく異常なｹﾝｶ好き､ﾎﾞｺﾎﾞｺにやられて血だらけになるのも日常茶飯事でした｡それでも業界関係者相手のｹﾝｶでは泉谷しげるに判定勝ち(一説には引き分け)､長渕剛には瞬殺KO､桑田佳祐は途中で桑田が泣いてTKO…こんな武勇伝が語り継がれています｡だから幾度も警察の厄介になり､名が世間に売れてからは何度も｢吉田拓郎､また暴行傷害の現行犯で逮捕｣なんてmediaには叩かれ続け､業界やmedia関係者からは疎んじられてきたのです｡酒癖は勿論悪いですがｼﾗﾌでもｹﾝｶ上等で､何と口ｹﾞﾝｶならば負け知らずだったとか｡矢沢さんもﾀｼﾞﾀｼﾞでした｡
当然､女性関係の激しさも並みではなく､四角佳子との離婚から程なく､当時清純派ｱｲﾄﾞﾙとして人気絶頂だった浅田美代子と入籍｡略奪婚だったとか!? 浅田美代子には腹が立つやら悔しいやら｡でもまた数年で離婚､拓郎は世間から｢女癖が悪いﾔﾂ｣と集中攻撃され､良識派の若者からは強烈な顰蹙を買ったものです｡
そんな無茶苦茶な無頼派振りは20代から40歳頃まで殆ど変わる事もなく､拓郎を嫌いな人間に言わせれば｢礼儀知らずのまま天狗になった生意気なｶﾞｷ｣でしかなく､ｼｮｰｹﾝこと萩原健一と並んで要は鼻つまみ者､手に追えない｢暴力ﾐｭｰｼﾞｼｬﾝ｣の象徴でした｡口を開けば嘘か誠か周りを煙りに撒くような話しかしないﾍｿ曲がりか皮肉屋か!? 掴み処のないひねくれ者でもありました｡その癖､ﾂｯｺﾐは半端でなく過去幾多の芸能人のｽｷｬﾝﾀﾞﾙを暴露しまくりました｡桑田佳祐と原由子の関係も拓郎がﾗｼﾞｵで暴いた事は知る人ぞ知る秘密です｡桑田はその後ずっと拓郎を恨んでいたようです｡
拓郎が劇性胃潰瘍で入院｡歌手生命は終わったと言われた頃､拓郎を貶めた｢吉田拓郎の唄｣を作り桑田は大物振りをｱﾋﾟｰﾙ､｢これで拓郎を葬った!｣とまで公言しましたが､拓郎は奇跡的に復活､焦った桑田は見舞いに大切にしてきたｷﾞﾀｰ･ﾃﾚｷｬｽﾀｰを贈ったら目の前でﾒﾁｬﾒﾁｬに壊され殴られて､その後非公式に歌詞を大幅に書き換えさせられ､ｺﾝｻｰﾄではこの楽曲を封印したというのは業界内では有名な話です｡ちなみに似たような楽曲を桑田に作られた矢沢さんは､｢いい曲ですね｡頑張りなさい｣と書いた手紙と薔薇の花束を桑田に贈ったそうです｡桑田は今も矢沢さんの前では直立不動との事｡
話が脇道にそれました｡
本業の音楽活動ではいち早くﾌﾟﾛ意識に目覚めｾﾙﾌﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｽに乗り出しました｡自ら業界と対立しながら身に付けたﾉｳﾊｳで矢沢永吉の独立に貢献し､かぐや姫をﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｽ､ﾋﾞｰﾄﾎﾞｰｲｽﾞと名乗りﾋﾞｰﾄﾙｽﾞのｺﾋﾟｰﾊﾞﾝﾄﾞだったｱﾙﾌｨｰを売り出したのも拓郎でした｡拓郎のﾊﾞｯｸﾊﾞﾝﾄﾞで長年ﾄﾞﾗﾑｽを担当していた浜田省吾は拓郎と師弟関係ですが､浜田のﾃﾞﾋﾞｭｰ時には拓郎がﾊﾞｯｸﾊﾞﾝﾄﾞを務めた事もありました｡
最後には自分らのﾚｰﾍﾞﾙまて設立するという異彩を放ち､型破りな行動力で音楽sceneを駆け抜けていきました…｡続きを読む
ｺﾜｲ顔をしていました
だけど僕も一歩だって
引き下がるつもりはありません
時間ばかりが沈黙の中で
進んでいくような
それでも結局お互いに
納得は出来ないままで
女と男とは
違う生きものなんだと言いきかせて
黙り込んだままそっぽを向いて
寝るしかなかったのです
深夜になって僕は
そっと起きて水割りを作ってみました
一人で色々考えてみたけど
やっぱり結論は出ないままで
君はその頃寝たふりをしながら
くやしさいっぱいの気持ちで
｢どうしてこの男と一緒にいるんだろう｣と
考えていた事でしょう
あれからずいぶん時も過ぎ
考え方も変わってきたようだけど
君には君の 僕には僕の
越えられないものがある
昔と何が違うんだろう
年を重ねるって何だろう
人はそんなに変わらないだろう
僕は君の事が好きだから
君とこのままがいいんです
君も僕以外の男は無理でしょう
二人とも欠点が多くて
誇れるものは少ないけれど
お互いの事は二人が
一番良く知っているわけだから
いっぱいの問題を抱えながら
僕たちはこれからもずっと
危なっかしいけどそれなりの
人生を続けて行きましょう
(作詞･作曲/吉田拓郎･｢今は恋とは言わない｣)
(最新ｱﾙﾊﾞﾑ｢午前中に…｣今の吉田拓郎がありのままに描かれている傑作です)
吉田拓郎は今年､60歳を幾つか越えました｡たしか63でしょうか…｡その生き方は破天荒そのままでした｡
1970年代初期､私が中学に入ってまもない頃です｡彗星の如く音楽sceneに現れて､しかしTV嫌いでTVには殆ど出ず､AMﾗｼﾞｵが彼らﾌｫｰｸｼﾝｶﾞｰの砦でした｡なのに突然､当時の人気番組｢夜のﾋｯﾄｽﾀｼﾞｵ｣に登場したかと思えば､他の歌手が1曲それも1ｺｰﾗｽを省いた持ち時間しか貰えない中で拓郎だけﾉｳﾉｳと48分枠のうち何と15分も番組を占拠してﾌﾙｺｰﾗｽで3曲(2曲という説もありますが私の記憶では3曲です)も唄い続けるという無茶苦茶ぶり｡それも折角の番組専属ﾊﾞｯｸﾊﾞﾝﾄﾞを無視して持参したｷﾞﾀｰとﾌﾞﾙｰｽﾊｰﾌﾟだけでｶﾞﾅるように唄っては､愛想笑い1つ見せないまま不機嫌そうに姿を消していったものでした｡
童顔と長髪の優男にも拘わらず､常に世間や業界に対して挑戦的に憎まれ口を叩き､｢俺はLoveｰSongしか唄わない｣と啖呵を切りつつも､その歌は実に身近な人生の悲しみや寂しさ､強がりや弱さを秘めた繊細な情緒に溢れていたものです｡
私生活では毎日のように殴り合いのｹﾝｶ沙汰が絶えませんでした｡生来のｹﾝｶ好きで相手が何人いようと自分からｹﾝｶを売ってはﾀｯｸﾙを仕掛けてｶﾞﾑｼｬﾗにﾊﾟﾝﾁの連打連打がお決まりのﾊﾟﾀｰﾝだったとか｡当然､全戦全勝とはいかず勝率6割程度｡四角佳子との結婚の引き金になったｹﾝｶでは､他人のｹﾝｶの仲裁に入る振りをして暴れたものの､運悪く相手が極真空手の使い手で顔面に回し蹴りを入れられて鼻骨と頬骨を骨折しｵﾏｹに眼底出血で病院に運ばれたとか｡
そんな拓郎を献身的に看病した四角と電撃結婚したものの､あっという間に電撃離婚｡仲人役の小室等から呆れられ絶縁の憂き目に遭ったりもしました｡
とにかく異常なｹﾝｶ好き､ﾎﾞｺﾎﾞｺにやられて血だらけになるのも日常茶飯事でした｡それでも業界関係者相手のｹﾝｶでは泉谷しげるに判定勝ち(一説には引き分け)､長渕剛には瞬殺KO､桑田佳祐は途中で桑田が泣いてTKO…こんな武勇伝が語り継がれています｡だから幾度も警察の厄介になり､名が世間に売れてからは何度も｢吉田拓郎､また暴行傷害の現行犯で逮捕｣なんてmediaには叩かれ続け､業界やmedia関係者からは疎んじられてきたのです｡酒癖は勿論悪いですがｼﾗﾌでもｹﾝｶ上等で､何と口ｹﾞﾝｶならば負け知らずだったとか｡矢沢さんもﾀｼﾞﾀｼﾞでした｡
当然､女性関係の激しさも並みではなく､四角佳子との離婚から程なく､当時清純派ｱｲﾄﾞﾙとして人気絶頂だった浅田美代子と入籍｡略奪婚だったとか!? 浅田美代子には腹が立つやら悔しいやら｡でもまた数年で離婚､拓郎は世間から｢女癖が悪いﾔﾂ｣と集中攻撃され､良識派の若者からは強烈な顰蹙を買ったものです｡
そんな無茶苦茶な無頼派振りは20代から40歳頃まで殆ど変わる事もなく､拓郎を嫌いな人間に言わせれば｢礼儀知らずのまま天狗になった生意気なｶﾞｷ｣でしかなく､ｼｮｰｹﾝこと萩原健一と並んで要は鼻つまみ者､手に追えない｢暴力ﾐｭｰｼﾞｼｬﾝ｣の象徴でした｡口を開けば嘘か誠か周りを煙りに撒くような話しかしないﾍｿ曲がりか皮肉屋か!? 掴み処のないひねくれ者でもありました｡その癖､ﾂｯｺﾐは半端でなく過去幾多の芸能人のｽｷｬﾝﾀﾞﾙを暴露しまくりました｡桑田佳祐と原由子の関係も拓郎がﾗｼﾞｵで暴いた事は知る人ぞ知る秘密です｡桑田はその後ずっと拓郎を恨んでいたようです｡
拓郎が劇性胃潰瘍で入院｡歌手生命は終わったと言われた頃､拓郎を貶めた｢吉田拓郎の唄｣を作り桑田は大物振りをｱﾋﾟｰﾙ､｢これで拓郎を葬った!｣とまで公言しましたが､拓郎は奇跡的に復活､焦った桑田は見舞いに大切にしてきたｷﾞﾀｰ･ﾃﾚｷｬｽﾀｰを贈ったら目の前でﾒﾁｬﾒﾁｬに壊され殴られて､その後非公式に歌詞を大幅に書き換えさせられ､ｺﾝｻｰﾄではこの楽曲を封印したというのは業界内では有名な話です｡ちなみに似たような楽曲を桑田に作られた矢沢さんは､｢いい曲ですね｡頑張りなさい｣と書いた手紙と薔薇の花束を桑田に贈ったそうです｡桑田は今も矢沢さんの前では直立不動との事｡
話が脇道にそれました｡
本業の音楽活動ではいち早くﾌﾟﾛ意識に目覚めｾﾙﾌﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｽに乗り出しました｡自ら業界と対立しながら身に付けたﾉｳﾊｳで矢沢永吉の独立に貢献し､かぐや姫をﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｽ､ﾋﾞｰﾄﾎﾞｰｲｽﾞと名乗りﾋﾞｰﾄﾙｽﾞのｺﾋﾟｰﾊﾞﾝﾄﾞだったｱﾙﾌｨｰを売り出したのも拓郎でした｡拓郎のﾊﾞｯｸﾊﾞﾝﾄﾞで長年ﾄﾞﾗﾑｽを担当していた浜田省吾は拓郎と師弟関係ですが､浜田のﾃﾞﾋﾞｭｰ時には拓郎がﾊﾞｯｸﾊﾞﾝﾄﾞを務めた事もありました｡
最後には自分らのﾚｰﾍﾞﾙまて設立するという異彩を放ち､型破りな行動力で音楽sceneを駆け抜けていきました…｡続きを読む
【NEW】｢大山倍達正伝｣の番外編｢大山倍達外伝｣の発売について
最近､1度は諦めた｢大山倍達正伝｣の姉妹版･番外編｢大山倍達外伝｣を書いてみようか…そんな思いに駆られています｡
｢大山倍達正伝｣の制作中から､｢外伝｣の案は新潮社側からありました｡何故なら｢大山倍達正伝｣は基本的に1964年の極真会館設立までと､大きく時代は飛んで1990年代初期･大山倍達の最晩年しか描いてないからです(例外的に梶原一騎氏が極真会館に深く関わった1970ｰ80年代初頭までの事件などについては触れていますが)｡
当初は極真会館発足以降も省く事なく通して書く予定で､主な話題については既に殆どの取材やﾃﾞｰﾀ収集も終わっていました｡
最初の構成では､以下の話題も本書に入れるつもりでした｡
�‖膸廓榁�と統一教会(勝共連合)
�∈�川良一との確執の隠された理由〜全日本空手道連盟との対立の背景
��ｷｯｸﾌｧｲﾄとｷｯｸﾎﾞｸｼﾝｸﾞ/極真会館と野口修の確執
�ぢ膸廓榁�と黒崎健時/闇組織との交流
��ﾌﾟﾛ空手の野望と挫折
��WUKO世界大会日本ﾁｰﾑ敗退と極真会館の大山声明の真実
��日本少林寺拳法との闘争
��日本武道館との確執
��1980年｢噂の真相｣襲撃事件とその仕掛人たち
��全日本ｳｪｲﾄ制大会開催の本当の理由と当初のﾋﾞｼﾞｮﾝ
��極真会館が選択した偽りの｢小よく大を制する｣空手
��大山のもとを去った重鎮たち各々の真実の理由〜大山兄弟､芦原英幸､中村忠､添野義二
etc……
ｷｯｸの野口修さんのように滅多にmediaに出ない人からも貴重な話を聞いています｡
総裁と笹川良一の確執も一般に知られる事以上に複雑でした｡何とそこには統一教会の派閥争いまで関係していました｡
また日本武道館との確執も､その背後には日本武道館乗っ取り計画が関わっていたのです｡
伝統派のWUKO世界大会で日本ﾁｰﾑを破ったﾌﾗﾝｽﾁｰﾑの約半数が極真会館の選手だったという事実…中々衝撃的なはずです｡
しかし…これら全てを1冊の中にまとめようとするならば､原稿用紙計算で少なくとも2000枚を越えてしまうのは明らかでした｡そこで私達は以上の部分を泣く泣く削ったわけです｡
そして､これらは後で｢大山倍達外伝｣として別個に発売すればいいだろうと非公式ながら新潮社の方々と話をしていたのです｡
しかし何故､私達は｢外伝｣の制作を諦めたのか？
私達はReportage作家としての大成が何よりの目標です｡その為にはHop･Step･Jampと3段階で最高の｢作品｣と｢商品｣を世に送り出していかなければならないと考えていました｡
｢正伝｣はHopに足るに十分な作品であり商品でした｡そして｢大山倍達の遺言｣は内容の特性から､作品性こそ前作より評価が分かれる可能性はあるものの､商品としての話題性では勝り､｢売れた｣という実績を残す事は十分に可能だと私達は確信していました｡
｢正伝｣の続編的存在でありながらも､厳密にはそのﾓﾁｰﾌは異なります｡ならば版元も新潮社ではなく講談社に移しても読者から奇異なｲﾒｰｼﾞは持たれる事はないとの自信もありました｡勿論､天下の講談社で実績を残したいという気持ちが私達になかったと言えば嘘になります｡
この｢遺言｣を私達のStepとし､そして3作目をJampにしよう…｡
それが当初の計画でした｡
しかし幸か不幸か途中､新潮社から｢芦原英幸伝｣の執筆が入りました｡私は成功､それも大成功を確信していましたが､思いがけなく芦原会館=2代目館長からｸﾚｰﾑ及び批判を含んだ注文が入り､それがｱﾝﾀﾞｰｸﾞﾗｳﾝﾄﾞの世界に飛び火｡元々悪役･嫌われ者であるKojima攻撃にｴｽｶﾚｰﾄ｡私は私で2代目芦原会館と絶縁するなど､極めて不本意な結果になってしまいました｡
これによって私達も当初のHop･Step･Jamp計画の練り直しを迫られる事になりました｡
いずれにしても全ては｢大山倍達の遺言｣の商品としての大成功が何よりの大前提である事は言うまでもありません｡｢遺言｣の商品的成功は､必ず｢正伝｣の再注目にも結びつくでしょう｡
ならば､このﾁｬﾝｽを見逃さず､大山倍達ﾓﾉつまり｢外伝｣の発売も考えられるかも知れないと私は考えました｡
問題は｢大山倍達外伝｣の商品的ｲﾝﾊﾟｸﾄの有無です｡
Hop･Step･Janp計画に｢外伝｣を考えなかったのは､｢外伝｣である以上､結局は｢正伝｣の番外編､付録でしかなく､商品性では確実に｢正伝｣に落ちるのが明白な事｡
また｢正伝｣や｢遺言｣のような明確なﾓﾁｰﾌがなく1冊としての｢幹｣がない､結局は別個の話題の寄せ集めになってしまう事への危惧でした｡
しかし繰り返しますが､｢外伝｣に入れる内容の殆ど(現時点)は元々｢正伝｣で書く予定であり､だから貴重な取材も殆ど終えているという事です｡そこに､ｳﾘになる企画ﾓﾉを1つ前面に持ってきさえすれば､確実にﾊﾟﾜｰｱｯﾌﾟは図れると思いました｡
最近､また発掘されてきたという総裁のｱﾒﾘｶ遠征時の資料など､新事実を加える事が出来るならば､更に商品性は高まるに違いないと言ってもいいでしょう｡
続きを読む
｢大山倍達正伝｣の制作中から､｢外伝｣の案は新潮社側からありました｡何故なら｢大山倍達正伝｣は基本的に1964年の極真会館設立までと､大きく時代は飛んで1990年代初期･大山倍達の最晩年しか描いてないからです(例外的に梶原一騎氏が極真会館に深く関わった1970ｰ80年代初頭までの事件などについては触れていますが)｡
当初は極真会館発足以降も省く事なく通して書く予定で､主な話題については既に殆どの取材やﾃﾞｰﾀ収集も終わっていました｡
最初の構成では､以下の話題も本書に入れるつもりでした｡
�‖膸廓榁�と統一教会(勝共連合)
�∈�川良一との確執の隠された理由〜全日本空手道連盟との対立の背景
��ｷｯｸﾌｧｲﾄとｷｯｸﾎﾞｸｼﾝｸﾞ/極真会館と野口修の確執
�ぢ膸廓榁�と黒崎健時/闇組織との交流
��ﾌﾟﾛ空手の野望と挫折
��WUKO世界大会日本ﾁｰﾑ敗退と極真会館の大山声明の真実
��日本少林寺拳法との闘争
��日本武道館との確執
��1980年｢噂の真相｣襲撃事件とその仕掛人たち
��全日本ｳｪｲﾄ制大会開催の本当の理由と当初のﾋﾞｼﾞｮﾝ
��極真会館が選択した偽りの｢小よく大を制する｣空手
��大山のもとを去った重鎮たち各々の真実の理由〜大山兄弟､芦原英幸､中村忠､添野義二
etc……
ｷｯｸの野口修さんのように滅多にmediaに出ない人からも貴重な話を聞いています｡
総裁と笹川良一の確執も一般に知られる事以上に複雑でした｡何とそこには統一教会の派閥争いまで関係していました｡
また日本武道館との確執も､その背後には日本武道館乗っ取り計画が関わっていたのです｡
伝統派のWUKO世界大会で日本ﾁｰﾑを破ったﾌﾗﾝｽﾁｰﾑの約半数が極真会館の選手だったという事実…中々衝撃的なはずです｡
しかし…これら全てを1冊の中にまとめようとするならば､原稿用紙計算で少なくとも2000枚を越えてしまうのは明らかでした｡そこで私達は以上の部分を泣く泣く削ったわけです｡
そして､これらは後で｢大山倍達外伝｣として別個に発売すればいいだろうと非公式ながら新潮社の方々と話をしていたのです｡
しかし何故､私達は｢外伝｣の制作を諦めたのか？
私達はReportage作家としての大成が何よりの目標です｡その為にはHop･Step･Jampと3段階で最高の｢作品｣と｢商品｣を世に送り出していかなければならないと考えていました｡
｢正伝｣はHopに足るに十分な作品であり商品でした｡そして｢大山倍達の遺言｣は内容の特性から､作品性こそ前作より評価が分かれる可能性はあるものの､商品としての話題性では勝り､｢売れた｣という実績を残す事は十分に可能だと私達は確信していました｡
｢正伝｣の続編的存在でありながらも､厳密にはそのﾓﾁｰﾌは異なります｡ならば版元も新潮社ではなく講談社に移しても読者から奇異なｲﾒｰｼﾞは持たれる事はないとの自信もありました｡勿論､天下の講談社で実績を残したいという気持ちが私達になかったと言えば嘘になります｡
この｢遺言｣を私達のStepとし､そして3作目をJampにしよう…｡
それが当初の計画でした｡
しかし幸か不幸か途中､新潮社から｢芦原英幸伝｣の執筆が入りました｡私は成功､それも大成功を確信していましたが､思いがけなく芦原会館=2代目館長からｸﾚｰﾑ及び批判を含んだ注文が入り､それがｱﾝﾀﾞｰｸﾞﾗｳﾝﾄﾞの世界に飛び火｡元々悪役･嫌われ者であるKojima攻撃にｴｽｶﾚｰﾄ｡私は私で2代目芦原会館と絶縁するなど､極めて不本意な結果になってしまいました｡
これによって私達も当初のHop･Step･Jamp計画の練り直しを迫られる事になりました｡
いずれにしても全ては｢大山倍達の遺言｣の商品としての大成功が何よりの大前提である事は言うまでもありません｡｢遺言｣の商品的成功は､必ず｢正伝｣の再注目にも結びつくでしょう｡
ならば､このﾁｬﾝｽを見逃さず､大山倍達ﾓﾉつまり｢外伝｣の発売も考えられるかも知れないと私は考えました｡
問題は｢大山倍達外伝｣の商品的ｲﾝﾊﾟｸﾄの有無です｡
Hop･Step･Janp計画に｢外伝｣を考えなかったのは､｢外伝｣である以上､結局は｢正伝｣の番外編､付録でしかなく､商品性では確実に｢正伝｣に落ちるのが明白な事｡
また｢正伝｣や｢遺言｣のような明確なﾓﾁｰﾌがなく1冊としての｢幹｣がない､結局は別個の話題の寄せ集めになってしまう事への危惧でした｡
しかし繰り返しますが､｢外伝｣に入れる内容の殆ど(現時点)は元々｢正伝｣で書く予定であり､だから貴重な取材も殆ど終えているという事です｡そこに､ｳﾘになる企画ﾓﾉを1つ前面に持ってきさえすれば､確実にﾊﾟﾜｰｱｯﾌﾟは図れると思いました｡
最近､また発掘されてきたという総裁のｱﾒﾘｶ遠征時の資料など､新事実を加える事が出来るならば､更に商品性は高まるに違いないと言ってもいいでしょう｡
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2009.04.16
【NEW】完全にTrainningｰJim化した我が家のﾘﾋﾞﾝｸﾞ
(部屋に馴染んだ感のあるBODYMAKER製のTrainning機材)
BODYMAKER製のTrainning器具を我が家のﾘﾋﾞﾝｸﾞに導入したのは2月初旬の事でした｡ｹﾞｰｼﾞ式の器具は組み立てるのがしんどかった分､頑丈で使い方勝手もよく､倅はあれ以来急激に記録を更新し続けています｡
2月の段階では確かﾍﾞﾝﾁﾌﾟﾚｽは150kgだったと思いますが､現在は165kgをｸﾘｱしています｡背中でﾌﾞﾘｯｼﾞを作らず両足をﾍﾞﾝﾁに乗せた姿勢でFullとは言いませんが確実にHarf以上は落としています｡
ｸｰﾙﾀﾞｳﾝに100kgを30回､80kgを50回挙げるのはもはや日課になってしまいました｡
私は倅のﾄﾚｰﾅｰ兼ｺｰﾁを務める事に専念しています｡特にWeight-Trainningはﾒﾆｭｰ作りから栄養､休息､ｽｹｼﾞｭｰﾘﾝｸﾞまで私の担当です｡組手技術に関しては本籍の城西新宿道場だけでなく､某師範の個人指導を毎週受けています｡
世界･全日本のﾄｯﾌﾟｸﾗｽの実力者であった某師範の指導はまさに｢実戦｣そのもの､私も倅も全面的に信頼しています｡また5年間通い続けているﾖﾈｸﾗｼﾞﾑでは､特別にboxingの他に極真ﾙｰﾙ用のﾊﾟﾝﾁ技術もﾄﾚｰﾅｰたちがわざわざ研究しながら倅に指導してくれています｡
さて､Weight-Trainningですが､私は決してﾍﾞﾝﾁﾌﾟﾚｽを最重要視しているわけではありません｡ただ1つの目安として<基礎体力の基準>にしているに過ぎません｡
またﾊﾞｰﾍﾞﾙｽｸﾜｯﾄも腰を傷める危険性が高い為､絶対に高重量は挙げさせない主義を取っています｡だから70kg(最近は100kg)でHarfを30回…これが普通です｡
ところが先日､倅はどうしてもｽｸﾜｯﾄの記録に挑戦したい! と私に言うのです｡聞けば､雑誌などを見ると重いﾊﾞｰﾍﾞﾙを挙げている選手の写真がよく目立ち､自分はどれくらい挙がるのか試してみたいと思ったようでした｡
私は｢今回だけだよ｣と倅に言い､Harf以上は降ろさない約束で挑戦させました｡100kgから始め､いつしか150kgを｢重い…｣と溢しながらｸﾘｱし､気がつくと170kgを挙げているではありませんか!! 私は慌てて止めさせました｡倅は｢180までなら挙がる気がした｣と言います｡
しかし､やはり怪我が怖い｡また私としては現在の極真空手に於いて200kg近いﾊﾞｰﾍﾞﾙを担ぐ必要を感じません｡ﾍﾞﾝﾁﾌﾟﾚｽも150kgを挙げればいいという考えです｡
その代わり､ﾊｲｸﾘｰﾝとｼﾞｬｰｸを私は重視しています｡ｽｸﾜｯﾄの替わりにｶｰﾌﾚｲｽﾞ､そして両手にﾀﾞﾝﾍﾞﾙを持った踏台昇降運動やﾊﾞｰﾍﾞﾙﾌﾟﾚｰﾄを背負った階段ﾗﾝﾆﾝｸﾞを重んじています｡
ｼﾞｬｰｸも腰への負担が大きいので80kgがMAX｡普段は60kg前後を8回3ｾｯﾄがﾙｰﾃｨﾝです｡ﾊｲｸﾘｰﾝは100kgがMAX｡やはり60kg程度を8数回3ｾｯﾄを基準に練習しています｡
このｼﾞｬｰｸとﾊｲｸﾘｰﾝこそが瞬発力の源だと思っています｡続きを読む
2009.04.13
【NEW】｢大山倍達の遺言｣では書かない､隠された<真実>とは!?(完全版)
｢大山倍達の遺言｣の制作に向けて300名近い極真関係者に取材･ｲﾝﾀﾋﾞｭｰし､また当時のmedia資料を分析して明確になった事がある｡大山倍達が逝った1994年4月から95年4月の大分裂までの1年間を詳細に再現してみると…結果的に<必然>として導かれる事である｡
｢大山倍達の遺言｣は可能な限り<事実>しか書かない｡<真実>は<事実>の積み重ねによって自ずと明らかになる｡著者である私たちが自ら推論したり考察する必要はないのだ｡
否､現実的には推論･考察なくしてReportageは成り立たない｡ただ､私たちは敢えて著者としての<私観>を述べず､判断は読者に任せるという手法を取っている｡これは機会ある毎に書いてきた｡
だから､ここで書く事柄の核心部分は｢大山倍達の遺言｣には載らない｡何故なら､それが明白であり､私たちはそれを確信している事であっても､結局は<推論>であり<私観>でしかないからだ｡
以下は我々の<推論>と<私観>である…｡
松井章圭が大山倍達の遺志を受ける形で2代目館長に就任したのは､実質的に大山が逝った翌日の全国支部長会議からと言える｡同年5月10日の全国支部長会議に於いて､郷田勇三が司会進行する形で各支部長らに<2代目館長･松井章圭>を認めるか否かの評決を取った｡
郷田は慎重を期す為､支部長1人ひとりを名指ししつつ順を追いながら賛否を問って行った｡三瓶啓二のところに来た段階で､三瓶は露骨に不機嫌な表情を浮かべながら､郷田に向かって｢時間の無駄ですよ｡挙手でいいじゃないですか!｣と､まるでこんな事は茶番だというｱﾋﾟｰﾙをした｡
だが例えそれが茶番であろうが､この会議に出席した支部長全員が松井の2代目館長に賛意を示した事実は揺るがない｡この日の評決を以て松井章圭が公式に大山倍達の後継者に就任した…過去､多くのmediaはこのように書いてきた｡同時に､これ以後､三瓶を中心とする支部長たちは｢私たちが松井の2代目館長を認めた｣と口を揃える事になる｡
しかし､これはとんでもない誤解､もしくは<事実>の歪曲だ｡
この時の支部長たちの解釈が､95年4月のｸｰﾃﾞﾀｰ時に､｢俺たちが認めたのだから､今度は俺たちが解任する権利がある｣という方向に<事実>がねじ曲げられていく｡三瓶ｸﾞﾙｰﾌﾟは明らかに確信犯だったと私たちは推測する｡
5月10日の会議で､郷田が支部長たちに問うたのは､｢松井を後継者として選任するか否か｣ではなく｢そこに厳然と存在する松井後継者を支持するか否か｣であった｡
極真会館規約に則るならば､全国支部長会議､支部長協議会のいずれも､<館長>は勿論､支部長を解任する権利など有していない｡それらの権利は全てﾄｯﾌﾟである館長の占有事項なのだ｡ならば支部長には､松井を館長として<選任>する権限などない事になる｡そこにあったのは<賛同>するか否かしかなかった｡
その意味では､大山亡き後から一貫して<大山の遺言>を否定し､同時に松井2代目館長に反対の立場を明確にしていた高木薫ら遺族派と呼ばれるｸﾞﾙｰﾌﾟの方が格段に筋が通っていた｡
繰り返すが､94年5月の会議に於いて郷田が問うたのは､支部長たちが松井を館長に<選任>するか否かではなかった｡これは決して詭弁ではない｡現実的なﾙｰﾙなのだ｡
仮に､支部長たちの多数決で館長の任命及び罷免を可能にしようとするならば､まず最初に極真会館規約を改正しなければならない｡それが正規の手順である｡
しかし三瓶を中心とするｸﾞﾙｰﾌﾟは大山倍達の死後から声高に民主合議制を松井に迫りつつも､公的な手順を踏まず､｢松井は合議制を受け入れようとしない｣という噂を流し､松井体制否定の大義名分にしていった｡
<事実>は違う｡
民主合議制を迫る三瓶に対し､松井は常に｢このような私的な場ではなく公式に提案して欲しい｣と答え続けてきた｡勿論､松井の発言を認める複数の証人がいる｡
だが､ここで見落としてはならない重要な点は､三瓶らは1度たりとも民主合議制の採用を支部長会議または支部長協議会の場で公的に提案した事実がないという事だ｡
会議という公的な場で極真会館規約の改正を提案し､その結果､松井側の強権的な手法によって潰されたのならば､三瓶たちの行動にも<理>があると言える｡
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｢大山倍達の遺言｣は可能な限り<事実>しか書かない｡<真実>は<事実>の積み重ねによって自ずと明らかになる｡著者である私たちが自ら推論したり考察する必要はないのだ｡
否､現実的には推論･考察なくしてReportageは成り立たない｡ただ､私たちは敢えて著者としての<私観>を述べず､判断は読者に任せるという手法を取っている｡これは機会ある毎に書いてきた｡
だから､ここで書く事柄の核心部分は｢大山倍達の遺言｣には載らない｡何故なら､それが明白であり､私たちはそれを確信している事であっても､結局は<推論>であり<私観>でしかないからだ｡
以下は我々の<推論>と<私観>である…｡
松井章圭が大山倍達の遺志を受ける形で2代目館長に就任したのは､実質的に大山が逝った翌日の全国支部長会議からと言える｡同年5月10日の全国支部長会議に於いて､郷田勇三が司会進行する形で各支部長らに<2代目館長･松井章圭>を認めるか否かの評決を取った｡
郷田は慎重を期す為､支部長1人ひとりを名指ししつつ順を追いながら賛否を問って行った｡三瓶啓二のところに来た段階で､三瓶は露骨に不機嫌な表情を浮かべながら､郷田に向かって｢時間の無駄ですよ｡挙手でいいじゃないですか!｣と､まるでこんな事は茶番だというｱﾋﾟｰﾙをした｡
だが例えそれが茶番であろうが､この会議に出席した支部長全員が松井の2代目館長に賛意を示した事実は揺るがない｡この日の評決を以て松井章圭が公式に大山倍達の後継者に就任した…過去､多くのmediaはこのように書いてきた｡同時に､これ以後､三瓶を中心とする支部長たちは｢私たちが松井の2代目館長を認めた｣と口を揃える事になる｡
しかし､これはとんでもない誤解､もしくは<事実>の歪曲だ｡
この時の支部長たちの解釈が､95年4月のｸｰﾃﾞﾀｰ時に､｢俺たちが認めたのだから､今度は俺たちが解任する権利がある｣という方向に<事実>がねじ曲げられていく｡三瓶ｸﾞﾙｰﾌﾟは明らかに確信犯だったと私たちは推測する｡
5月10日の会議で､郷田が支部長たちに問うたのは､｢松井を後継者として選任するか否か｣ではなく｢そこに厳然と存在する松井後継者を支持するか否か｣であった｡
極真会館規約に則るならば､全国支部長会議､支部長協議会のいずれも､<館長>は勿論､支部長を解任する権利など有していない｡それらの権利は全てﾄｯﾌﾟである館長の占有事項なのだ｡ならば支部長には､松井を館長として<選任>する権限などない事になる｡そこにあったのは<賛同>するか否かしかなかった｡
その意味では､大山亡き後から一貫して<大山の遺言>を否定し､同時に松井2代目館長に反対の立場を明確にしていた高木薫ら遺族派と呼ばれるｸﾞﾙｰﾌﾟの方が格段に筋が通っていた｡
繰り返すが､94年5月の会議に於いて郷田が問うたのは､支部長たちが松井を館長に<選任>するか否かではなかった｡これは決して詭弁ではない｡現実的なﾙｰﾙなのだ｡
仮に､支部長たちの多数決で館長の任命及び罷免を可能にしようとするならば､まず最初に極真会館規約を改正しなければならない｡それが正規の手順である｡
しかし三瓶を中心とするｸﾞﾙｰﾌﾟは大山倍達の死後から声高に民主合議制を松井に迫りつつも､公的な手順を踏まず､｢松井は合議制を受け入れようとしない｣という噂を流し､松井体制否定の大義名分にしていった｡
<事実>は違う｡
民主合議制を迫る三瓶に対し､松井は常に｢このような私的な場ではなく公式に提案して欲しい｣と答え続けてきた｡勿論､松井の発言を認める複数の証人がいる｡
だが､ここで見落としてはならない重要な点は､三瓶らは1度たりとも民主合議制の採用を支部長会議または支部長協議会の場で公的に提案した事実がないという事だ｡
会議という公的な場で極真会館規約の改正を提案し､その結果､松井側の強権的な手法によって潰されたのならば､三瓶たちの行動にも<理>があると言える｡
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【NEW】某会が目指す理想の格技とは!? (改訂版)
某会=通称･一撃会だが､元々私は後見人の1人である某先生の関係から｢某･維新会｣という名称にしようと考えていた｡だが､某会が極真空手の修練を基盤とする格技集団でもある事から､私的な場では<悪友>と言ってもいい松井章圭氏に甘えて､勝手に<一撃会>と呼ばせてもらっている｡
ところで､私は芦原英幸を<生涯の恩人>と慕い､また<最強最後の格技家､空手家>であったと現在も信じてやまない｡
だが､昨年発売した｢芦原英幸伝｣を巡り､芦原の倅である英典氏との間でtroubleが起きた｡結局､私は著者として実質的な絶版にする事で事態を収めた｡
この間､芦原会館関係者(確証を掴んでいる)から様々な嫌がらせを受け続けた｡こんな事は過去､幾度もあったから大した事ではなかったが…｡
中村文保が社長を務める福昌堂､東孝本人を含めた大道塾関係者､そして三瓶啓二ら新極真会関係者からも､あらゆる卑劣な手段で責められてきた｡何度か警察沙汰にもなったが､下手打つと命さえ奪われ兼ねない事もあった｡
ついでながら､数年前､福昌堂は破産した｡代々相続されてきた広大な中村家の屋敷は抵当に取られ更地になった｡中村さんも齢70を過ぎてのｱﾊﾟｰﾄ暮らしはさぞ辛いだろうに…｡
大道塾と言えば､どうやら東さんは重度の精神疾患にあると聞いている｡他人をｷ*ｶﾞｲ呼ばわりし過ぎた反動だともっぱらの噂である｡本当だろうか? 事実ならば極めて遺憾である｡
閑話休題｡
親しいmedia関係者や格技関係者から､私は何度同じ言葉を掛けられ､感心されたか分からない｡
｢あれだけ多くの格闘技団体を敵に回し､ﾊﾞｯｸのﾔﾊﾞｲ連中も敵に回し､よくぞ生き長らえてきたものだ｣
mediaは意外に暴力に弱い｡
あの真樹日佐夫氏でさえ､未だにmediaにとっては恐れの対象だという｡あの石井和義氏は｢大阪湾に沈めたる!｣が口癖だった｡
実際､89年の暮れ､私は電話で石井氏から直接､そう言われた｡違っていたのは｢大阪湾｣が｢東京湾｣に変わっていただけだ｡私は｢待ってます｣と答えた｡
真樹氏にしろ石井氏にしろ､まず最初に恫喝する事でmediaに対して優位に立とうとする手法に問題があると私は思う｡
真樹氏や石井氏が裏の筋といかなる関係にあるか…私は触れるつもりはない｡ただﾓﾉﾎﾝの稼業人ならば､そんなﾁﾝﾋﾟﾗもどきの振舞いはしない｡録音されて所轄に被害届を出せば即､第4課が駆け付けてくるのは明白だからだ｡
ちなみに真樹氏とは過去幾つかの確執があった｡だが一昨年､極真館主催の大会での再会をきっかけに私は真樹氏と和解した｡石井氏とは福昌堂時代以来､会ってはいないが､2代目芦原会館とのtroubleの後､私は正道会館を支持する立場を取っている｡だから今の私は彼らに対して何のわだかまりもない事を明言しておく｡
また､今さら2代目芦原会館とのtroubleを語ろうとは思わない｡済んだ事を掘り返しても得るものは何もない｡あのtroubleは､私にも落ち度があった｡かつては親友のように仲がよかった平山氏､私へのｱﾄﾞﾊﾞｲｽを絶やさず最後まで一貫して誠意ある姿勢を示してくれた西山氏…彼らには随分と迷惑をかけた｡今になれば私自身､反省するところも少なくない｡この場を借りて感謝と謝意を示しておく｡
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ところで､私は芦原英幸を<生涯の恩人>と慕い､また<最強最後の格技家､空手家>であったと現在も信じてやまない｡
だが､昨年発売した｢芦原英幸伝｣を巡り､芦原の倅である英典氏との間でtroubleが起きた｡結局､私は著者として実質的な絶版にする事で事態を収めた｡
この間､芦原会館関係者(確証を掴んでいる)から様々な嫌がらせを受け続けた｡こんな事は過去､幾度もあったから大した事ではなかったが…｡
中村文保が社長を務める福昌堂､東孝本人を含めた大道塾関係者､そして三瓶啓二ら新極真会関係者からも､あらゆる卑劣な手段で責められてきた｡何度か警察沙汰にもなったが､下手打つと命さえ奪われ兼ねない事もあった｡
ついでながら､数年前､福昌堂は破産した｡代々相続されてきた広大な中村家の屋敷は抵当に取られ更地になった｡中村さんも齢70を過ぎてのｱﾊﾟｰﾄ暮らしはさぞ辛いだろうに…｡
大道塾と言えば､どうやら東さんは重度の精神疾患にあると聞いている｡他人をｷ*ｶﾞｲ呼ばわりし過ぎた反動だともっぱらの噂である｡本当だろうか? 事実ならば極めて遺憾である｡
閑話休題｡
親しいmedia関係者や格技関係者から､私は何度同じ言葉を掛けられ､感心されたか分からない｡
｢あれだけ多くの格闘技団体を敵に回し､ﾊﾞｯｸのﾔﾊﾞｲ連中も敵に回し､よくぞ生き長らえてきたものだ｣
mediaは意外に暴力に弱い｡
あの真樹日佐夫氏でさえ､未だにmediaにとっては恐れの対象だという｡あの石井和義氏は｢大阪湾に沈めたる!｣が口癖だった｡
実際､89年の暮れ､私は電話で石井氏から直接､そう言われた｡違っていたのは｢大阪湾｣が｢東京湾｣に変わっていただけだ｡私は｢待ってます｣と答えた｡
真樹氏にしろ石井氏にしろ､まず最初に恫喝する事でmediaに対して優位に立とうとする手法に問題があると私は思う｡
真樹氏や石井氏が裏の筋といかなる関係にあるか…私は触れるつもりはない｡ただﾓﾉﾎﾝの稼業人ならば､そんなﾁﾝﾋﾟﾗもどきの振舞いはしない｡録音されて所轄に被害届を出せば即､第4課が駆け付けてくるのは明白だからだ｡
ちなみに真樹氏とは過去幾つかの確執があった｡だが一昨年､極真館主催の大会での再会をきっかけに私は真樹氏と和解した｡石井氏とは福昌堂時代以来､会ってはいないが､2代目芦原会館とのtroubleの後､私は正道会館を支持する立場を取っている｡だから今の私は彼らに対して何のわだかまりもない事を明言しておく｡
また､今さら2代目芦原会館とのtroubleを語ろうとは思わない｡済んだ事を掘り返しても得るものは何もない｡あのtroubleは､私にも落ち度があった｡かつては親友のように仲がよかった平山氏､私へのｱﾄﾞﾊﾞｲｽを絶やさず最後まで一貫して誠意ある姿勢を示してくれた西山氏…彼らには随分と迷惑をかけた｡今になれば私自身､反省するところも少なくない｡この場を借りて感謝と謝意を示しておく｡
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【WANTED】武蔵坊仁紀に告ぐ! 戦えない者が裏切り逃げるのだ
｢現代の新撰組｣を謳う某会の規律は厳しい｡
常に激論に次ぐ激論が交わされ､道を外したり筋を違えたり､また｢義兄弟｣に迷惑をかける事があれば厳然と糾弾する｡ただそれは､我々が｢一家｣であり｢義兄弟｣の契りを結んだ固い絆があるからこそ可能になる｡
時には仲間からの罵声と本人は受け取り､疎外感に悩む事もあるだろう｡人間には生まれ持った防衛本能が存在する｡客観的に非があると内心認めても､どうしても譲れない自我がある｡
だが､かつての新撰組がそうだったように､隊規を破り､仲間を裏切る行為を確信的に働いた者｡troubleの原因が本人にあるにも拘わらず筋を通さず逃げる人間は｢切腹｣に値する罪だ｡さすがに現代社会では切腹など有り得ないが､決して許しはしない｡
先日､某会幹部の1人が筋を外して逃亡した｡
通称･武蔵坊仁紀｡
極真空手上級者にして実戦柔術の使い手…という触れ込みで某会に入ってきた｡彼の口からはよく威勢のいい武勇伝が飛び出した｡一方､義理堅く他人を思いやる優しい面も持っていた｡決して悪い人間ではない｡私はそんな武蔵坊が気に入り､｢舎弟｣として接してきた｡
だが､ある事をきっかけとして彼を信じられなくなった｡ひょっとしたら武蔵坊はずっと<嘘>をつき通してきたのかもしれないと､疑惑を覚えずにはいられなくなったのである｡
某会の稽古は極めて厳しい｡組手の当りは強く､これまで幾人も骨折したり､救急車を呼んだりしてきた｡武蔵坊も決して弱いわけではないが､どうにも自身が語る武勇伝と合わない｡
実戦柔術のｲﾝｽﾄﾗｸﾀｰの資格を持ち大会で幾度も優勝したりしてきたのも事実だろうが…倅との組技乱取でも倅が優位に終わる｡私との組手乱取は4本連続､一瞬で勝負はついた｡極真空手の組手は､少なくとも某会に於いて実力不足は否めない｡やはり新極真会系の組手技量は帯が一色分落ちるという定説は本当のようだ｡
稽古会を通して徐々にﾒｯｷが剥がれてきた｡柔術の使い手にしては大内刈りを私に掛けられ受身が取れず失神するという失態まで犯した｡そんな時､突然｢病院で検査したらB型肝炎のｷｬﾘｱと分かった｡無理は出来なくなった｣と言い出した｡
以後､めっきり稽古会への参加も減った｡たまに姿を見せるが､本当にB型肝炎ならばﾀﾌﾞｰであるはずの組手や乱取を<相手を選んで>するようになった｡私は彼に迫った｡
｢B型肝炎のｷｬﾘｱが空手だ柔術だとやっていいのか? 無理は出来ないと言ったはずじゃないか｡医者にちゃんと訊いたのか?｣
すると武蔵坊は｢訊けば絶対ﾀﾞﾒと言われるのが分かってるから怖くて訊けない｣と答えるのみである｡
B型肝炎のｷｬﾘｱだと判明したから｢無理は出来ない｣と言い､ｷﾂい稽古を避けて組手も相手を選ぶようになった｡それでも組手はしてきたのだ｡ところが､医師に訊けば他人に感染させる危険があるから禁止されるのは明白だと言う｡ならば何故､組手を続けてきたのか!?
こう仲間に問い詰められて武蔵坊は遁走した｡
この件について､最大の罪を犯したのは武蔵坊自身である事は本人がよく分かっているはずだ｡それ故､弁明が出来ず逃げるしかなかったのだろう｡しかし､彼の行為はあまりにも無責任である｡
武蔵坊が本当にB型肝炎のｷｬﾘｱかどうか､私は信じていない｡空手は勿論､組技でも我々に歯が立たず､ｻﾊﾞｷ柔術では仲間に大きく遅れを取ってきた｡それ故に彼は焦り､逃げる口実を作ったと私は判断せずにはいられない｡
もし､本当にB型肝炎のｷｬﾘｱでありながら組手を続けてきたとするならば､そちらの方が罪は重い｡明らかに｢義兄弟｣たちへの裏切り行為だからだ｡
武蔵坊仁紀!
逃げるだけでは何も解決しない｡このままでは｢他人に厳しく己に甘い｣ただの口先人間と後ろ指を指されて一生送る事になる｡武蔵坊自身が侮蔑の対象として｢逃げた卑怯なﾔﾂ｣と通罵されたくないならば､一刻も早く連絡し､正直な弁明を聞きたい｡それが武蔵坊に課せられた義務であり筋ではないか｡
君の空手の師匠が<師を裏切った三和>という汚名を永遠に背負うように､武蔵坊も<裏切り者･三和の弟子も裏切り者>と呼ばれ続ける事になってもいいのか!?
某会では､極真会館のみならず新極真会だろうが連合だろうが､<極真>という事で一切区別も差別もしてこなかった｡だが､今回の武蔵坊のtrouble､先日の増田道場支部長のＮの卑怯振りなどが続くならば､極真会館及び極真館所属(出身)以外の<極真>は認めないという事にもなりかねない｡
三和純の弟子･武蔵坊､増田章の弟子･Ｎ…弟子は師匠に似るという事か｡極真会館の分裂騒動において､いち早く山田師範を裏切り松井章圭を愚弄したのが増田と三和である｡結束力を誇る極真城西から唯一の離脱者が増田と三和だった｡結果的にこの2人の弟子が我々を裏切った｡
｢戦う事が出来ない｣人間は常に裏切り､逃げる事しか知らないのだ｡
情けない…｡
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常に激論に次ぐ激論が交わされ､道を外したり筋を違えたり､また｢義兄弟｣に迷惑をかける事があれば厳然と糾弾する｡ただそれは､我々が｢一家｣であり｢義兄弟｣の契りを結んだ固い絆があるからこそ可能になる｡
時には仲間からの罵声と本人は受け取り､疎外感に悩む事もあるだろう｡人間には生まれ持った防衛本能が存在する｡客観的に非があると内心認めても､どうしても譲れない自我がある｡
だが､かつての新撰組がそうだったように､隊規を破り､仲間を裏切る行為を確信的に働いた者｡troubleの原因が本人にあるにも拘わらず筋を通さず逃げる人間は｢切腹｣に値する罪だ｡さすがに現代社会では切腹など有り得ないが､決して許しはしない｡
先日､某会幹部の1人が筋を外して逃亡した｡
通称･武蔵坊仁紀｡
極真空手上級者にして実戦柔術の使い手…という触れ込みで某会に入ってきた｡彼の口からはよく威勢のいい武勇伝が飛び出した｡一方､義理堅く他人を思いやる優しい面も持っていた｡決して悪い人間ではない｡私はそんな武蔵坊が気に入り､｢舎弟｣として接してきた｡
だが､ある事をきっかけとして彼を信じられなくなった｡ひょっとしたら武蔵坊はずっと<嘘>をつき通してきたのかもしれないと､疑惑を覚えずにはいられなくなったのである｡
某会の稽古は極めて厳しい｡組手の当りは強く､これまで幾人も骨折したり､救急車を呼んだりしてきた｡武蔵坊も決して弱いわけではないが､どうにも自身が語る武勇伝と合わない｡
実戦柔術のｲﾝｽﾄﾗｸﾀｰの資格を持ち大会で幾度も優勝したりしてきたのも事実だろうが…倅との組技乱取でも倅が優位に終わる｡私との組手乱取は4本連続､一瞬で勝負はついた｡極真空手の組手は､少なくとも某会に於いて実力不足は否めない｡やはり新極真会系の組手技量は帯が一色分落ちるという定説は本当のようだ｡
稽古会を通して徐々にﾒｯｷが剥がれてきた｡柔術の使い手にしては大内刈りを私に掛けられ受身が取れず失神するという失態まで犯した｡そんな時､突然｢病院で検査したらB型肝炎のｷｬﾘｱと分かった｡無理は出来なくなった｣と言い出した｡
以後､めっきり稽古会への参加も減った｡たまに姿を見せるが､本当にB型肝炎ならばﾀﾌﾞｰであるはずの組手や乱取を<相手を選んで>するようになった｡私は彼に迫った｡
｢B型肝炎のｷｬﾘｱが空手だ柔術だとやっていいのか? 無理は出来ないと言ったはずじゃないか｡医者にちゃんと訊いたのか?｣
すると武蔵坊は｢訊けば絶対ﾀﾞﾒと言われるのが分かってるから怖くて訊けない｣と答えるのみである｡
B型肝炎のｷｬﾘｱだと判明したから｢無理は出来ない｣と言い､ｷﾂい稽古を避けて組手も相手を選ぶようになった｡それでも組手はしてきたのだ｡ところが､医師に訊けば他人に感染させる危険があるから禁止されるのは明白だと言う｡ならば何故､組手を続けてきたのか!?
こう仲間に問い詰められて武蔵坊は遁走した｡
この件について､最大の罪を犯したのは武蔵坊自身である事は本人がよく分かっているはずだ｡それ故､弁明が出来ず逃げるしかなかったのだろう｡しかし､彼の行為はあまりにも無責任である｡
武蔵坊が本当にB型肝炎のｷｬﾘｱかどうか､私は信じていない｡空手は勿論､組技でも我々に歯が立たず､ｻﾊﾞｷ柔術では仲間に大きく遅れを取ってきた｡それ故に彼は焦り､逃げる口実を作ったと私は判断せずにはいられない｡
もし､本当にB型肝炎のｷｬﾘｱでありながら組手を続けてきたとするならば､そちらの方が罪は重い｡明らかに｢義兄弟｣たちへの裏切り行為だからだ｡
武蔵坊仁紀!
逃げるだけでは何も解決しない｡このままでは｢他人に厳しく己に甘い｣ただの口先人間と後ろ指を指されて一生送る事になる｡武蔵坊自身が侮蔑の対象として｢逃げた卑怯なﾔﾂ｣と通罵されたくないならば､一刻も早く連絡し､正直な弁明を聞きたい｡それが武蔵坊に課せられた義務であり筋ではないか｡
君の空手の師匠が<師を裏切った三和>という汚名を永遠に背負うように､武蔵坊も<裏切り者･三和の弟子も裏切り者>と呼ばれ続ける事になってもいいのか!?
某会では､極真会館のみならず新極真会だろうが連合だろうが､<極真>という事で一切区別も差別もしてこなかった｡だが､今回の武蔵坊のtrouble､先日の増田道場支部長のＮの卑怯振りなどが続くならば､極真会館及び極真館所属(出身)以外の<極真>は認めないという事にもなりかねない｡
三和純の弟子･武蔵坊､増田章の弟子･Ｎ…弟子は師匠に似るという事か｡極真会館の分裂騒動において､いち早く山田師範を裏切り松井章圭を愚弄したのが増田と三和である｡結束力を誇る極真城西から唯一の離脱者が増田と三和だった｡結果的にこの2人の弟子が我々を裏切った｡
｢戦う事が出来ない｣人間は常に裏切り､逃げる事しか知らないのだ｡
情けない…｡
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2009.04.12
【PROFILE連作ｼﾘｰｽﾞ】ﾌﾞﾛｸﾞに書くまでもない雑話/まとめ��
09/4/9
我が某会の幹部･Iが突然稽古後に心筋梗塞で倒れた｡4時間を越える大手術に耐え抜き､今日めでたく退院した｡私は昨日､Iの住む名古屋に向かい､名古屋支局を任せる｢兄弟頭｣､更に極真系団体の元支部長と共にIが入院中の病院に向かった｡意外や意外､外見的には元気そのもののIの笑顔を見て私は安堵した｡
(続く)
しかしIからその時の症状を説明され､医師から渡された治療解説ﾚﾎﾟｰﾄを見せられて驚いた｡一歩間違えば死んでいたｷﾞﾘｷﾞﾘの手術だった事…｡若い時代､boxingで鍛え抜いた体力のみが彼の命を救った事…｡そしてかけがえのない奥様を想う気持ちが生きる力を与えてくれた事…｡
芸能人と間違えてもおかしくない美人でｽﾚﾝﾀﾞｰな奥様｡そして芯の強い豪快さ｡やはり男は女性によって生かされている事を痛感した次第｡
(続く)
考えてみれば､私が未だに格技の世界に留まり､定期的な稽古を続け､weight-trainningでﾊﾞｶ重いﾊﾞｰﾍﾞﾙを挙げるのも､倅のtrainningｰpartnerだけが目的ではない｡自分より一回り若いｱｲﾂを愛した手前､老けるに老けられないからである｡ｱｲﾂが経営者として会社を守り､編集者として媒体制作一切のﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｽをする｡更には共著者として執筆活動も一心同体だ｡
(続く)
I同様､私もｱｲﾂのいない生活は有り得ない｡私もまたYoshikoによって生かされているのだ｡だから私は命を賭けてｱｲﾂを守る｡
男が女性に勝てるのは､唯一腕力だけ…｡
だから私は女性に暴力を振るうﾔﾂが嫌いだ｡長渕剛は私の読者でもある｡私も彼の音楽性を評価してはいる｡だが彼のDV的暴力性は許せない｡闘えない人間が闘うﾌﾘをし､本当に闘う人間を笑うのだ｡長渕は糞である｡
4/9
｢大山倍達の遺言｣に関する最終的な取材申請を内容証明郵便にて新極真会と増田道場に発送して既に2週間が経過した｡どちらからも一切の返事がない｡
逃げるﾔﾂﾗはﾄｺﾄﾝ逃げるものだ｡新極真会の場合､最大の急所が三瓶の仕出かした遺族とのｽｷｬﾝﾀﾞﾙだ｡いくらｼﾗを切ってもそれは不可能だ｡一方の当事者が認めたら万事休すである｡
先日､遺族･宗家に取材をした｡
(続く)
遺族を懐柔し､高木薫ら当時の遺族派から総裁の未亡人を奪って館長に担ぎ､あわよくば旧総本部を本拠地にしたいと考えた三瓶は､人道を外した行動にでた｡遺族も女所帯だ｡大人の男女が一緒に酒でも飲めば､何があっても不思議ではない｡男女間の秘事を云々言うも野暮かもしれない｡
しかし､偉大な師の住まいに堂々と上がり込み､師が座っていた座布団の上でｱｸﾞﾗをかき､師が愛用していた衣服を纏い､師が使っていた食器でﾓﾉを食べていた…｡まさに鬼畜の仕業だ｡
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我が某会の幹部･Iが突然稽古後に心筋梗塞で倒れた｡4時間を越える大手術に耐え抜き､今日めでたく退院した｡私は昨日､Iの住む名古屋に向かい､名古屋支局を任せる｢兄弟頭｣､更に極真系団体の元支部長と共にIが入院中の病院に向かった｡意外や意外､外見的には元気そのもののIの笑顔を見て私は安堵した｡
(続く)
しかしIからその時の症状を説明され､医師から渡された治療解説ﾚﾎﾟｰﾄを見せられて驚いた｡一歩間違えば死んでいたｷﾞﾘｷﾞﾘの手術だった事…｡若い時代､boxingで鍛え抜いた体力のみが彼の命を救った事…｡そしてかけがえのない奥様を想う気持ちが生きる力を与えてくれた事…｡
芸能人と間違えてもおかしくない美人でｽﾚﾝﾀﾞｰな奥様｡そして芯の強い豪快さ｡やはり男は女性によって生かされている事を痛感した次第｡
(続く)
考えてみれば､私が未だに格技の世界に留まり､定期的な稽古を続け､weight-trainningでﾊﾞｶ重いﾊﾞｰﾍﾞﾙを挙げるのも､倅のtrainningｰpartnerだけが目的ではない｡自分より一回り若いｱｲﾂを愛した手前､老けるに老けられないからである｡ｱｲﾂが経営者として会社を守り､編集者として媒体制作一切のﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｽをする｡更には共著者として執筆活動も一心同体だ｡
(続く)
I同様､私もｱｲﾂのいない生活は有り得ない｡私もまたYoshikoによって生かされているのだ｡だから私は命を賭けてｱｲﾂを守る｡
男が女性に勝てるのは､唯一腕力だけ…｡
だから私は女性に暴力を振るうﾔﾂが嫌いだ｡長渕剛は私の読者でもある｡私も彼の音楽性を評価してはいる｡だが彼のDV的暴力性は許せない｡闘えない人間が闘うﾌﾘをし､本当に闘う人間を笑うのだ｡長渕は糞である｡
4/9
｢大山倍達の遺言｣に関する最終的な取材申請を内容証明郵便にて新極真会と増田道場に発送して既に2週間が経過した｡どちらからも一切の返事がない｡
逃げるﾔﾂﾗはﾄｺﾄﾝ逃げるものだ｡新極真会の場合､最大の急所が三瓶の仕出かした遺族とのｽｷｬﾝﾀﾞﾙだ｡いくらｼﾗを切ってもそれは不可能だ｡一方の当事者が認めたら万事休すである｡
先日､遺族･宗家に取材をした｡
(続く)
遺族を懐柔し､高木薫ら当時の遺族派から総裁の未亡人を奪って館長に担ぎ､あわよくば旧総本部を本拠地にしたいと考えた三瓶は､人道を外した行動にでた｡遺族も女所帯だ｡大人の男女が一緒に酒でも飲めば､何があっても不思議ではない｡男女間の秘事を云々言うも野暮かもしれない｡
しかし､偉大な師の住まいに堂々と上がり込み､師が座っていた座布団の上でｱｸﾞﾗをかき､師が愛用していた衣服を纏い､師が使っていた食器でﾓﾉを食べていた…｡まさに鬼畜の仕業だ｡
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2009.04.10
【PROFILE連作ｼﾘｰｽﾞ】ﾌﾞﾛｸﾞに書くまでもない雑話/まとめ��
09/4/1
某会の幹部､Iが数日前､道場の稽古を終えて外に出た途端､心筋梗塞で倒れた｡病院に直行し､即ﾊﾞｲﾊﾟｽ手術を受けた｡4時間以上も続く手術で1kg弱もの血の塊を除去したという｡
とりあえず手術は成功に終わった｡｢体力がなかったら持たなかったかもしれない…｣担当医師は言ったという｡
(続く)
Iは我が義兄弟のなかでも誠実を絵に書いたような人物である｡若い頃は全日本､否､世界ﾁｬﾝﾋﾟｵﾝを目指してboxingの練習に狂った…そんな経験と強靭な肉体が手術から主人を生還させたのだと思うと奥様は私に語った｡
不況の中､仕事などのｽﾄﾚｽも大きかったﾊｽﾞだ｡しかし幸いにもIには気丈で逞しく愛情豊かな奥様がいる｡そんな奥様に支えられてIは超過激な某格技を学ぶ為に極真会館に入門した｡
(続く)
某会では良識派でありながら､筋を外す人間を許さない厳しさも持っていた｡
病気が完治して､もし軽い運動が可能になったならば､極真空手のような打撃は省き､立ち技ｻﾊﾞｷ柔術の方を中心に学び､いずれ師範に…私は願っている｡
それよりも､一刻も早く新幹線に乗ってIの顔が見たい｡
09/4/1
｢大山倍達の遺言｣について新極真会と増田道場に内容証明郵便にて｢最後｣の取材申請を送った｡
我々は新極真会､増田道場を誹謗中傷する目的で本書を書いている訳では断じてない｡何よりも｢事実｣を通して｢真実｣に辿り着きたいだけなのだ｡手元にある200名強の取材ｲﾝﾀﾋﾞﾕｰと資料の真偽を問いたいだけなのである｡しかし取材拒否を貫くならば､我々は手元の材料で執筆していかなくてはならない｡
(続く)
勿論､過去我々が取材してきた関係者も極めて信頼出来る人物ばかりだ｡証言の信憑性を疑うつもりはない｡だが､人間である以上､思い違いや曲解もあるかもしれない｡それを確認してもらいたい…そして､新極真会側にとっての｢正義｣とは何だったのか!? 語ってくれるならば､我々はそのまま原稿に反映する｡それがjourmalistとしての姿勢だからだ｡
だが､あくまで取材拒否を貫くならば…我々は最善の策を取るしかない｡
(続く)
幾人もの関係者から徹底的に取材を繰り返した｡新極真会に身を置く支部長｡新極真会に所属する選手や生徒､または父兄｡一時､組織に所属しながら離れて活動する元支部長…｡彼らだけでも30名は下らない｡いくら箝口令を敷こうが､人の口に鍵はかけられない｡
我々は彼らの言葉の最大公約数として原稿を書いていく｡それが｢真実｣と信じて｡
(続く)
だが､新極真会の皆さんに聞きたい｡それでいいのですか!? 繰り返すが､我々はｱﾅﾀたちを否定する目的で本書に臨んでいるのではないのです｡それは事務局長の小井泰三氏が理解してくれているﾊｽﾞだ｡どうか自らの主張を聞かせてもらいたい｡
｢大山倍達の遺言｣に関する限り､我々のｽﾀﾝｽは松井派でも盧山派でもない､一介のjourmalistを自認している｡
4/1
極真空手の世界に､特にｱﾝﾀﾞｰｸﾞﾗｳﾝﾄﾞのなかで｢4月ｸｰﾃﾞﾀｰ説｣または｢4月Xﾃﾞｰ説｣が密かに囁かれている｡
詳細は触れない｡ただ我々の情報網によれば､完全なｶﾞｾという結論だ｡噂の可能性は限りなくｾﾞﾛに近い｡
とはいえ噂の｢煙｣を知る以上､またも｢大山倍達の遺言｣はそのｶﾞｾを確認するまで立ち止まらなくてはならない｡
4/5
何度も書いているが､我が某会の活動の1つに格技の稽古がある｡極真会館の空手を基礎として､より究極の実戦武術を追求している｡それを我々はｻﾊﾞｷ柔術と呼ぶ｡目指すのは｢瞬殺｣である｡稽古は確かに厳しい｡この2年で5名もの｢ﾂﾜﾓﾉ｣が逃げていった｡
骨折した者は5名は下らない｡
だが､確実に強くなれる実感を味わえるに違いない｡まさに柔よく剛を制すだ｡最初は何かのﾄﾘｯｸかﾏｼﾞｯｸと思うかもしれない｡しかし紛れもない技術である｡その気になれば､素手で一瞬に敵を殺す事も簡単な､古くて新しい格技こそ､我々が求めるものなのだ｡
(続く)
現在､某会つまり一撃会として､この格技を我々と共に学ぶ仲間(準会員)を募集している｡いずれ､この格技が公の場で衣を脱ぐ事もあるだろう｡その為にも､1人でも多い実践者が必要なのだ｡
Kojimaの支持者であり極真会館の経験者である事が唯一の条件である｡極真空手を学び､更に｢瞬殺｣究極の格技を身に付けたい方､勇気を持って夢現舎に連絡を下さい｡但し､冷やかし､偵察目的は厳禁です! 増田道場のN支部長のような口先人間は晒します｡
某会の幹部､Iが数日前､道場の稽古を終えて外に出た途端､心筋梗塞で倒れた｡病院に直行し､即ﾊﾞｲﾊﾟｽ手術を受けた｡4時間以上も続く手術で1kg弱もの血の塊を除去したという｡
とりあえず手術は成功に終わった｡｢体力がなかったら持たなかったかもしれない…｣担当医師は言ったという｡
(続く)
Iは我が義兄弟のなかでも誠実を絵に書いたような人物である｡若い頃は全日本､否､世界ﾁｬﾝﾋﾟｵﾝを目指してboxingの練習に狂った…そんな経験と強靭な肉体が手術から主人を生還させたのだと思うと奥様は私に語った｡
不況の中､仕事などのｽﾄﾚｽも大きかったﾊｽﾞだ｡しかし幸いにもIには気丈で逞しく愛情豊かな奥様がいる｡そんな奥様に支えられてIは超過激な某格技を学ぶ為に極真会館に入門した｡
(続く)
某会では良識派でありながら､筋を外す人間を許さない厳しさも持っていた｡
病気が完治して､もし軽い運動が可能になったならば､極真空手のような打撃は省き､立ち技ｻﾊﾞｷ柔術の方を中心に学び､いずれ師範に…私は願っている｡
それよりも､一刻も早く新幹線に乗ってIの顔が見たい｡
09/4/1
｢大山倍達の遺言｣について新極真会と増田道場に内容証明郵便にて｢最後｣の取材申請を送った｡
我々は新極真会､増田道場を誹謗中傷する目的で本書を書いている訳では断じてない｡何よりも｢事実｣を通して｢真実｣に辿り着きたいだけなのだ｡手元にある200名強の取材ｲﾝﾀﾋﾞﾕｰと資料の真偽を問いたいだけなのである｡しかし取材拒否を貫くならば､我々は手元の材料で執筆していかなくてはならない｡
(続く)
勿論､過去我々が取材してきた関係者も極めて信頼出来る人物ばかりだ｡証言の信憑性を疑うつもりはない｡だが､人間である以上､思い違いや曲解もあるかもしれない｡それを確認してもらいたい…そして､新極真会側にとっての｢正義｣とは何だったのか!? 語ってくれるならば､我々はそのまま原稿に反映する｡それがjourmalistとしての姿勢だからだ｡
だが､あくまで取材拒否を貫くならば…我々は最善の策を取るしかない｡
(続く)
幾人もの関係者から徹底的に取材を繰り返した｡新極真会に身を置く支部長｡新極真会に所属する選手や生徒､または父兄｡一時､組織に所属しながら離れて活動する元支部長…｡彼らだけでも30名は下らない｡いくら箝口令を敷こうが､人の口に鍵はかけられない｡
我々は彼らの言葉の最大公約数として原稿を書いていく｡それが｢真実｣と信じて｡
(続く)
だが､新極真会の皆さんに聞きたい｡それでいいのですか!? 繰り返すが､我々はｱﾅﾀたちを否定する目的で本書に臨んでいるのではないのです｡それは事務局長の小井泰三氏が理解してくれているﾊｽﾞだ｡どうか自らの主張を聞かせてもらいたい｡
｢大山倍達の遺言｣に関する限り､我々のｽﾀﾝｽは松井派でも盧山派でもない､一介のjourmalistを自認している｡
4/1
極真空手の世界に､特にｱﾝﾀﾞｰｸﾞﾗｳﾝﾄﾞのなかで｢4月ｸｰﾃﾞﾀｰ説｣または｢4月Xﾃﾞｰ説｣が密かに囁かれている｡
詳細は触れない｡ただ我々の情報網によれば､完全なｶﾞｾという結論だ｡噂の可能性は限りなくｾﾞﾛに近い｡
とはいえ噂の｢煙｣を知る以上､またも｢大山倍達の遺言｣はそのｶﾞｾを確認するまで立ち止まらなくてはならない｡
4/5
何度も書いているが､我が某会の活動の1つに格技の稽古がある｡極真会館の空手を基礎として､より究極の実戦武術を追求している｡それを我々はｻﾊﾞｷ柔術と呼ぶ｡目指すのは｢瞬殺｣である｡稽古は確かに厳しい｡この2年で5名もの｢ﾂﾜﾓﾉ｣が逃げていった｡
骨折した者は5名は下らない｡
だが､確実に強くなれる実感を味わえるに違いない｡まさに柔よく剛を制すだ｡最初は何かのﾄﾘｯｸかﾏｼﾞｯｸと思うかもしれない｡しかし紛れもない技術である｡その気になれば､素手で一瞬に敵を殺す事も簡単な､古くて新しい格技こそ､我々が求めるものなのだ｡
(続く)
現在､某会つまり一撃会として､この格技を我々と共に学ぶ仲間(準会員)を募集している｡いずれ､この格技が公の場で衣を脱ぐ事もあるだろう｡その為にも､1人でも多い実践者が必要なのだ｡
Kojimaの支持者であり極真会館の経験者である事が唯一の条件である｡極真空手を学び､更に｢瞬殺｣究極の格技を身に付けたい方､勇気を持って夢現舎に連絡を下さい｡但し､冷やかし､偵察目的は厳禁です! 増田道場のN支部長のような口先人間は晒します｡
2009.04.01
ﾛｯﾄﾞ･ｽﾁｭﾜｰﾄを観たかい!?
(埼玉ｱﾘｰﾅ､ﾛｯﾄﾞ･ｽﾁｭﾜｰﾄ最高のｽﾃｰｼﾞ)
3月某日｡
その日は朝から風が強く､花粉もﾋﾞｭﾝﾋﾞｭﾝと舞っていました｡埼玉ｽｰﾊﾟｰｱﾘｰﾅまでの道のりが辛くて何度､途中で帰ろうかと迷った程です｡
それでも､憧れのﾛｯﾄﾞ･ｽﾁｭﾜｰﾄを観られる! 40年近く聴き続けてきた世界のｽｰﾊﾟｰｽﾀｰをこの眼で観られる最後のﾁｬﾝｽかもしれない…｡
そんな想いだけを胸に秘めて私は重症の花粉症に耐えながら埼玉ｱﾘｰﾅに向かったのです｡
開演午後4時｡土曜日だからか普通のｺﾝｻｰﾄより2､3時間早い開始時間に､私はまだ心の準備が出来ないまま埼玉ｱﾘｰﾅの特等席に腰を降ろしました｡これは､あるﾒﾃﾞｨｱの取材を兼ねていたが故の特典と言ってもいいでしょう｡
ｼﾝﾌﾟﾙな舞台｡唯一､ｽﾃｰｼﾞ正面に大きな映像ｽｸﾘｰﾝが貼られているのが目立つ程度でした｡気が付くと観客席は満員に膨れ上がっています｡客層は様々です｡20代の女性ｸﾞﾙｰﾌﾟや大学生たちがいると思えば隣はどう見ても60を遥かに越えた老齢の夫婦だったりです｡ただ総体的に熟年層が多いように感じました｡如何にも｢海外の音楽通｣といった風情の人たちが目立ちました｡
開演と同時に観客は全員総立ち!!
ﾊﾞｯｸﾊﾞﾝﾄﾞはｷﾞﾀｰ､ﾍﾞｰｽ､太鼓の基本ﾊﾟﾀｰﾝではありながら､ｷﾞﾀｰはﾂｲﾝで1人は長身の女性｡そして金髪の超美人がﾃﾅｰｻｯｸｽ｡ｽﾀｲﾙも歌唱力も抜群の黒人女性3人組のｺｰﾗｽ…｡ｻﾎﾟｰﾄﾊﾞﾝﾄﾞがいる訳でもなく､女性ﾒﾝﾊﾞｰが目立つ程度のｵｰｿﾄﾞｯｸｽな構成です｡
しかし彼ら彼女らのﾃｸﾆｯｸはさすがに世界のｽｰﾊﾟｰｽﾀｰを支えるだけあってｲﾝﾄﾛの音から違います｡ﾄﾞﾗﾑｽの音のｷﾚ､ﾍﾞｰｽの張り､女性ｺｰﾗｽの巧さ､ﾊﾟﾜｰは日本では矢沢永吉さんのｺﾝｻｰﾄ以外では絶対に観られない感動のﾚﾍﾞﾙと断言しても良いでしょう｡
そこに真っ赤なﾀｷｼｰﾄﾞを纏ったﾌﾞﾛﾝﾄﾞﾍｱｰのﾛｯﾄﾞ･ｽﾁｭﾜｰﾄが登場しました｡あの…あのﾛｯﾄﾞ･ｽﾁｭﾜｰﾄが目の前にいるというだけで私は卒倒しそうな興奮に包まれてしまいました｡
私が本格的にﾛｯﾄﾞ･ｽﾁｭﾜｰﾄを聴き込んだのは上京して立教大学に入学した頃でした｡私の少ない交遊関係の中で最も親しかったS先輩から｢ﾛｯﾄﾞ･ｽﾁｭﾜｰﾄの歌は全部聴いた方がいい｡彼こそがﾛｯｸだよ｣と勧められました｡S先輩は高校時代から柔道だけでなくﾊﾞﾝﾄﾞ活動を始め､立教時代は今で言うｲﾝﾃﾞｨｰｽﾞの世界ではかなり知られたｷﾞﾀﾘｽﾄだったのです｡音楽の知識もまさに｢歩く辞書｣そのものでした｡
ただ､私は中学生の頃からﾛｯﾄﾞ･ｽﾁｭﾜｰﾄは知っていました｡ｼﾞｪﾌﾍﾞｯｸ･ｸﾞﾙｰﾌﾟから離れてﾌｪｲｾｽを結成していた時代です｡ﾌｪｲｾｽのﾍﾞｰｼｽﾄは山内ﾃﾂという日本人ﾐｭｰｼﾞｼｬﾝで､あんな世界一流のｱｰﾃｨｽﾄに混じって活躍する山内ﾃﾂに私は特別､親近感を抱いていました｡だから､ﾏｷﾞｰﾒｲなどのﾋｯﾄ曲は日常的に聴いていました｡
しかし当時の私はﾛｰﾘﾝｸﾞｽﾄｰﾝｽﾞに狂い､またT･REX､ﾃﾞﾋﾞｯﾄﾞ･ﾎﾞｳｲなどのｸﾞﾗﾑﾛｯｸやﾃﾞｲｰﾌﾟﾊﾟｰﾌﾟﾙのｷﾞﾀﾘｽﾄ､ﾘｯﾁｰ･ﾌﾞﾗｯｸﾓｱに夢中でした｡とにかく聴きたい音楽､ﾐｭｰｼﾞｼｬﾝが山ほどいて､一生掛かかっても聴き終えられないのではないか!? そんな不安になるくらいに音楽に没頭していました｡洋楽だけではなく､当時はﾌｫｰｸと呼ばれた岡林信康､古井戸､六文銭､井上陽水…日本人ｿﾝｸﾞﾗｲﾀｰの楽曲も漏れなく聴いていました｡
ちなみに､ﾛｯﾄﾞ･ｽﾁｭﾜｰﾄは正統なﾌﾞﾘﾃｨｯｼｭ･ﾛｯｸの系譜を歩んできたｱｰﾃｨｽﾄです｡ｼﾞｪﾌﾍﾞｯｸ･ｸﾞﾙｰﾌﾟ→ﾔｰﾄﾞﾊﾞｰｽﾞ→ｸﾘｰﾑという一大潮流の中で彼は常に名ﾎﾞｰｶﾘｽﾄとして活躍してきました｡この潮流には伝説的なｱｰﾃｨｽﾄがひしめいています｡
ｼﾞｪﾌﾍﾞｯｸ･ｸﾞﾙｰﾌﾟでﾛｯﾄﾞ･ｽﾁｭﾜｰﾄの隣でﾍﾞｰｽを弾いていたのが､後にﾛｰﾘﾝｸﾞｽﾄｰﾝｽﾞに入るﾛﾝ･ｳｯﾄﾞです｡ﾔｰﾄﾞﾊﾞｰｽﾞからｴﾘｯｸ･ｸﾗﾌﾟﾄﾝが独立して歴史的ﾊﾞﾝﾄﾞと言われるｸﾘｰﾑを結成｡またｼﾞﾐｰ･ﾍﾟｲｼﾞがﾚｯﾄﾞﾂｪｯﾍﾟﾘﾝを結成するのです｡前述したようにﾛｯﾄﾞ･ｽﾁｭﾜｰﾄはﾌｪｲｾｽを結成し､ｱｯという間にｽｰﾊﾟｰｽﾀｰの階段を駆け登ります｡
こうしてｱﾒﾘｶのﾐｼｼｯﾋﾟﾃﾞﾙﾀの農場で酷使される黒人奴隷たちの｢叫び｣として生まれたﾌﾞﾙｰｽが大西洋を渡り､ﾌﾞﾘﾃｨｯｼｭ･ﾛｯｸとして確立される事になります｡現在のﾛｯｸは全てこのﾌﾞﾘﾃｨｯｼｭ･ﾛｯｸが｢源｣と言えます｡
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【PROFILE連作ｼﾘｰｽﾞ】ﾌﾞﾛｸﾞに書くまでもない雑話/まとめ��
09/3/7
ある女性が逝ったという噂を聞いた｡自殺だという｡100％本当か分からない｡確かめる術さえ無くしてしまった自分が辛く悔しい｡
｢どこに住み､何をしててもいい｡ただ､いつでも俺から見えるところにいてくれ｡俺を太陽のように思うなら､たとえ冥王星でもいいから惑星の軌道から外れちゃいけない｣
何度も彼女に言い聞かせていたのに､まさに冥王星の如く私の手が届かないところに行ってしまったのか…｡
私には10年以上愛し続けてきた女性がいる｡しかし男と女の間には夏もあれば冬もある｡朝もあれば夜がある｡そんな気持ちの隙間に彼女がいた｡恋に苛立ち心が乱れた時､ふと彼女に逃げたいと思った事もある｡
1年に1度､自分の誕生日だけ､寂しくて死にたくなるから一緒に朝までいて欲しいと彼女は言った｡12月の夜､新宿から池袋まで歩き続けた｡朝陽は見たくないと､ﾓｸﾞﾗみたいに屋根の下に潜った｡
深夜…｡洒落た地下のﾊﾞｰ｡一言も話さず彼女はｶｸﾃﾙの杯を重ね､私はﾀﾊﾞｺを吸い続けた｡階段を登り朝陽の眩しさに思わず2人して身を捩った｡｢ﾄﾞﾗｷｭﾗみたい｣と彼女は笑った｡私達は朝陽が嫌いだった｡
｢bossが50を過ぎて私が40になり､もしどちらも独りだったら…｡一緒になって､老いたらJAZZ喫茶でもやりません?｣
刺すような目付きで言った後､笑いながら｢ｳｿです｣と取り繕った彼女…｡
心が痛い｡心が辛い｡俺を許してくれ､俺を許してくれ｡
09/3/9
彼女の名前はYといった…､少し彼女との思い出を心の儘に綴ってみたい｡
仕事の関係もあり､彼女との待ち合わせは午前0時､それが普通だった｡まずは池袋西口駅前の喫茶店にｼｹ込む｡そこはﾄｰｽﾄとゆで卵が食べ放題という､風変わりな店だった｡
彼女は身長180cm､長い黒髪…完璧なﾓﾃﾞﾙ体型だった｡しかし､逢う度に彼女の顔には疲れの色が増し､それに反比例するように化粧が濃くなっていった｡
｢ｵﾏｴ､ちゃんとご飯を食べてるのか!?｣
これが私の決まり文句だった｡TVﾄﾞﾗﾏ｢ｼｮﾑﾆ｣の江角ﾏｷｺを彷彿させる勝ち気でｷﾂｲ表情が持ち前の彼女､何についてもﾊｯｷﾘと口にする｡実に攻撃的な女性だった｡
そんな彼女が私の質問には､必ず複雑そうな笑みを浮かべて答えない｡ある日､私は更に問い詰めた｡
｢ちゃんと食べろって言ってるだろう｡体が資本なんだぞ｣
すると､突然彼女はｳｪｲﾀｰを呼び､｢ゆで卵10個お願いします｣と言った｡そして私の目の前でまるで飲み込むように10個のゆで卵を平らげた｡そしてﾍﾋﾞｰｽﾓｰｶｰの彼女は旨そうにﾀﾊﾞｺを吸い込んだ｡
ｺｲﾂ､狂ったか!? 唖然とする私に向かって彼女は笑顔を見せた｡
｢何ならBoss､あと10個食べて見せましょうか? 大丈夫､私は元気です｣
しかし､そんな彼女の笑顔も､挑発的な冗談も､精一杯の｢作り物｣だという事が私にはよく分かっていた｡
いったい夢現舎を離れてからの3年間､彼女に何があったのだろう…｡少なくとも今の彼女には､約3年前､編集の世界で八面六臂の活躍をしていた頃のｴﾈﾙｷﾞｰが枯れ果てたように思えてならなかった｡ﾀﾊﾞｺの量も増えているように感じた｡
｢ｵﾏｴ､ﾀﾊﾞｺの量が少し増えていないか?｣
彼女は屈託ない感じで､｢1日3箱｡でも5箱の時もありますかね｣と答えた｡｢肺癌になるぞ､死んじゃうぞ｣私が言うと､｢ﾀﾊﾞｺで死ねたら本望ですよ｣
再び彼女は､作り笑いを私に向けた｡しかし瞳の奥の闇は閉じたままだった｡
※この逸話はまだまだ続く予定だった｡だが､今の私にはこの原稿を書くのがどうしても辛くてならない｡
いつか…､心の整理がついて書いてみようか!? そう思える日がきたら小説仕立てで彼女…Yについて綴ってみようと思う｡それまで､この物語は中断させて頂きます｡
ある女性が逝ったという噂を聞いた｡自殺だという｡100％本当か分からない｡確かめる術さえ無くしてしまった自分が辛く悔しい｡
｢どこに住み､何をしててもいい｡ただ､いつでも俺から見えるところにいてくれ｡俺を太陽のように思うなら､たとえ冥王星でもいいから惑星の軌道から外れちゃいけない｣
何度も彼女に言い聞かせていたのに､まさに冥王星の如く私の手が届かないところに行ってしまったのか…｡
私には10年以上愛し続けてきた女性がいる｡しかし男と女の間には夏もあれば冬もある｡朝もあれば夜がある｡そんな気持ちの隙間に彼女がいた｡恋に苛立ち心が乱れた時､ふと彼女に逃げたいと思った事もある｡
1年に1度､自分の誕生日だけ､寂しくて死にたくなるから一緒に朝までいて欲しいと彼女は言った｡12月の夜､新宿から池袋まで歩き続けた｡朝陽は見たくないと､ﾓｸﾞﾗみたいに屋根の下に潜った｡
深夜…｡洒落た地下のﾊﾞｰ｡一言も話さず彼女はｶｸﾃﾙの杯を重ね､私はﾀﾊﾞｺを吸い続けた｡階段を登り朝陽の眩しさに思わず2人して身を捩った｡｢ﾄﾞﾗｷｭﾗみたい｣と彼女は笑った｡私達は朝陽が嫌いだった｡
｢bossが50を過ぎて私が40になり､もしどちらも独りだったら…｡一緒になって､老いたらJAZZ喫茶でもやりません?｣
刺すような目付きで言った後､笑いながら｢ｳｿです｣と取り繕った彼女…｡
心が痛い｡心が辛い｡俺を許してくれ､俺を許してくれ｡
09/3/9
彼女の名前はYといった…､少し彼女との思い出を心の儘に綴ってみたい｡
仕事の関係もあり､彼女との待ち合わせは午前0時､それが普通だった｡まずは池袋西口駅前の喫茶店にｼｹ込む｡そこはﾄｰｽﾄとゆで卵が食べ放題という､風変わりな店だった｡
彼女は身長180cm､長い黒髪…完璧なﾓﾃﾞﾙ体型だった｡しかし､逢う度に彼女の顔には疲れの色が増し､それに反比例するように化粧が濃くなっていった｡
｢ｵﾏｴ､ちゃんとご飯を食べてるのか!?｣
これが私の決まり文句だった｡TVﾄﾞﾗﾏ｢ｼｮﾑﾆ｣の江角ﾏｷｺを彷彿させる勝ち気でｷﾂｲ表情が持ち前の彼女､何についてもﾊｯｷﾘと口にする｡実に攻撃的な女性だった｡
そんな彼女が私の質問には､必ず複雑そうな笑みを浮かべて答えない｡ある日､私は更に問い詰めた｡
｢ちゃんと食べろって言ってるだろう｡体が資本なんだぞ｣
すると､突然彼女はｳｪｲﾀｰを呼び､｢ゆで卵10個お願いします｣と言った｡そして私の目の前でまるで飲み込むように10個のゆで卵を平らげた｡そしてﾍﾋﾞｰｽﾓｰｶｰの彼女は旨そうにﾀﾊﾞｺを吸い込んだ｡
ｺｲﾂ､狂ったか!? 唖然とする私に向かって彼女は笑顔を見せた｡
｢何ならBoss､あと10個食べて見せましょうか? 大丈夫､私は元気です｣
しかし､そんな彼女の笑顔も､挑発的な冗談も､精一杯の｢作り物｣だという事が私にはよく分かっていた｡
いったい夢現舎を離れてからの3年間､彼女に何があったのだろう…｡少なくとも今の彼女には､約3年前､編集の世界で八面六臂の活躍をしていた頃のｴﾈﾙｷﾞｰが枯れ果てたように思えてならなかった｡ﾀﾊﾞｺの量も増えているように感じた｡
｢ｵﾏｴ､ﾀﾊﾞｺの量が少し増えていないか?｣
彼女は屈託ない感じで､｢1日3箱｡でも5箱の時もありますかね｣と答えた｡｢肺癌になるぞ､死んじゃうぞ｣私が言うと､｢ﾀﾊﾞｺで死ねたら本望ですよ｣
再び彼女は､作り笑いを私に向けた｡しかし瞳の奥の闇は閉じたままだった｡
※この逸話はまだまだ続く予定だった｡だが､今の私にはこの原稿を書くのがどうしても辛くてならない｡
いつか…､心の整理がついて書いてみようか!? そう思える日がきたら小説仕立てで彼女…Yについて綴ってみようと思う｡それまで､この物語は中断させて頂きます｡