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診療費未収金:「払ってもらいます」 県、7月にも回収会社か弁護士に依頼 /山形

 ◇県立病院県の未収診療費

 県立4病院の支払いが滞っている診療費を回収しようと、県は実績がある債権回収会社か弁護士に未収金の回収を委託する。早ければ7月にも回収を委ねる。押野賢也県立病院課主幹は「払わなくてもいいと考えている人が多い。病院だけで取り組んできたが効果が上がらなかった」と、委託に期待を寄せている。

 未収金は07年度は約3000万円発生。累積残高は毎年膨らみ、2月末で3億4000万円に達している。

 このうち生活保護者や分割払い分を除いた約2億円が回収の対象で、請求から半年以上未納のものを委ねる。報酬は業者からの公募の提案をみて決める。

 従来も未納者には(1)請求書送付(2)電話での請求(3)督促状の送付--と段階的に対応してきた。

 何度請求しても応じない悪質な高額未納者には、簡易裁判所を通じ請求する「支払い督促」に踏み切り、昨年度は10万円以上滞納した45人(計1240万円分)に支払い督促し、23人が分割払いや支払いに応じ、約700万円(14日現在)の回収にめどがついた。

 委託に踏み切った理由について押野主幹は「病院が何度請求しても払わない人は多い。病院が回収できなかった人を専門家に頼む。違う相手から請求されることで支払いが増えるのでは」と説明している。

 今年1月から業者に回収を委ねた神奈川県では、対象者に業者に委託したと文書で通知しただけで39人分約200万円を回収。業者は3月末までに、さらに36人分約50万円を回収した。業者には回収額の4割を支払う。県立病院課は「これまで黙殺されたり、連絡が取れなかった人が支払ってくれるようになった。苦情を言いにくる人もいるが、交渉の場を持てるようになったとも考えられ、一定の効果は出ていると思う」と評価している。【林奈緒美】

毎日新聞 2009年4月28日 地方版

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