医師の増員を求める「医師・医学生署名をすすめる会シンポジウム」(地域医療の崩壊を食い止めるための医師・医学生署名をすすめる会主催)が26日、中央区天神のアクロス福岡で開かれ、約160人が参加した。
基調講演で、辺見公雄・全国自治体病院協議会会長が、赤字や医師不足に直面する公立病院の苦境を訴え「ゆりかごから墓場までの充実した社会保障を誇ったイギリスも、一度医療崩壊を起こし、立て直しできない状況にある」と、医師と医療費の増加を求めた。
続いて行われたシンポジウムで、池田俊彦・県医師会副会長は「単に医師不足と言うだけでなく、必要数を定量化し、何科で何人必要と明らかにする必要がある」と指摘した。また、正木公子千鳥橋病院副院長は「30歳未満の医療従事者の35・8%が女性。出産や育児への支援が必要だ」と話した。【扇沢秀明】
〔福岡都市圏版〕
毎日新聞 2009年4月27日 地方版