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病院アート:成果を冊子に 多摩美大の学生ら手作り、町田市役所などで閲覧 /東京

 病院を美術館に見立て、美大生のアート作品を展示した「町田市民病院アートワーク計画」の成果を残そうと、多摩美術大(八王子市鑓水)の学生らが、作品の写真を収めた冊子を制作した。瑞々(みずみず)しい感性が詰まった、手作りの作品集だ。

 アートワーク計画は07年度、官学連携事業の一環として、町田市が近隣の多摩美術大、東京造形大、桜美林大、玉川大の4大学に呼び掛けて実現した。「魅力ある病院づくり」と「生活とアートの共存」を目標として、昨年5月に完成した町田市民病院の新棟に、学生が制作した絵画やオブジェなどの作品計124点を展示した。

 地上10階建てのうち、スタッフ用の4階を除くすべての階に作品が並んだ。階ごとにテーマがあり、2階の小児科は「みんな・なかま」。診察に来た子供の心を和ませられるようにと、パンツ一枚で遊ぶ子供たちの絵や、廃品でつくった動物たちが出迎えた。地下1階の霊安室には、「やさしい風」をテーマに、広い丘陵を想像させる風景画などが掲げられた。

 評判は上々で、多摩美術大の野田裕示教授(油画)は「喜んでいただけてうれしい。学生にとって良い勉強にもなった」と笑顔で振り返る。

 新棟オープン後、報告書も兼ねて冊子を作ることになり、多摩美術大4年の高木真希人さん(22)が中心となって編集作業にあたった。冊子の表紙絵も描いた高木さんは「先輩が頑張る姿を間近で見ていた。先輩たちのメッセージを伝えたかった」と話している。

 冊子は販売せず、市内の図書館や市役所で閲覧できる。問い合わせは市民病院(042・722・2230)。【伊澤拓也】

〔多摩版〕

毎日新聞 2009年4月27日 地方版

 
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