2009年04月26日

毎日新聞の報道は見解の相違、オリエンタルランドも困惑しているでしょう。

  毎日新聞の報道を知りました。この件に関しても説明責任を果たしていきたいと考えます。 

「星をつかもうと手をのばしても、なかなかつかめないかもしれない。だが、星をつかもうとして、泥をつかむこともまたないのだ」という格言がありますが、毎日新聞は泥をつかんでしまった、と私は判断します。 

「OLC広報部は『類似には気付いていた。著作権は当社にあり、著者や出版社に使用は認めていない』とのコメントを出した」

 

私もオリエンタルランドから同内容の配達証明郵便をこの件が報道される前に受け取っていますが、このコメントは当たり前のことです。私の体験を読んでください。

 2年ほど前、島根県出雲市平田青年会議所様への講演時に、役員の方からこんな話を聞きました。  

平田地区の子供たちを楽しませるイベントにミッキーマウスを登場させたいと考えたイベント主催者が、版権を有するウォルト・ディズニーカンパニーに「ぬいぐるみを作りたい」と許可を求めたところ、ディズニー側は「聞かなかったことにします・・・・子供たちの夢を壊さないように、ミッキーそっくりにしてくださいね」  

「子供が腹痛で苦しんでいる、40キロの速度制限の道路を60キロで走りたい」と警察に許可を求めても許可されるはずありません。同様に、出版物には、「著作権は・・・・無断で・・・」と必ず書いてあります。 守らなくてもいいです、とは100%書かれていません。

 

私は以前にPHP研究所から出版依頼を受けました。しかしながら、PHP研究所が私の意向に反し、オリエンタルランドに出版許可を取ったところ、案の定許可されず出版には至りませんでした。

 

そのPHP研究所は、「最後のパレード」の参考文献となった、オリエンタルランド元副社長の著書「魔法の国からの贈りもの」を昨年発刊しています。その中には、ゲストから寄せられたエピソードも掲載されています。

 

PHP研究所はディズニー側の許可を取ったのでしょうか。近日中に確認したいと思います。

 

そもそもです。長い文章は別ですが、ディズニー側はゲストからの賛辞や苦情を社内報「ディズニーランド・ライン」や講談社発行の雑誌「ディズニーファン」などで、積極的に公開しています。

 

また、スーパーバイザー時代の私もそうでしたが、キャストには良い話を(コピーして)持ち帰り、人生の宝物にするようオリエンタルランド側も推奨して来ました。今でも、ブレークルームなどに張り出される感動話は、キャストにより携帯で撮影され、ネット上に公開されているに違いありません。

 

つまり、ディズニーランドでの心温まる話は言ってみれば「公共財」なのです。個人のものではないと私は教えられてきました。その理由は簡単です。一人では感動を生み出せることはありません。

キャストが協力し合って初めて感動を生み出せるのです。

 

前著にも書きましたが、決して「独演会」ではなく、「オーケストラ」なのです。

 

確かに私は「無断で」心温まる話を掲載する選択をしました。

ディズニーでは「サービスの復旧」と言いますが、この程度の公約違反・・・もとい、ルール違反は、イエローカードは受けても、即刻退場にはならないと判断したからです。

 

その理由を記します。

 

例えばです。私が今でもオリエンタルランドに在籍し、私が記し、「最後のパレード」にも掲載された以下のエピソードが、25周年の社内文集に載ったと仮定します。

 

クリスマスシーズンのある出来事

http://gpscompany.blogdehp.ne.jp/article/13440697.html

 

紀宮さまが東京ディズニーランドを訪れた日

http://gpscompany.blogdehp.ne.jp/article/9495387.html

  

その場合、このエピソードの著作権は私にあるのです。私は例えこの著作権が侵害されたとしても、喜んで「無視」することでしょう。ディズニーに心温まる話を提供した99%の著作権者はそう考えるに違いありません。

 

法律上認められている事後承諾を得るために、「最後のパレード」のエピソードの著作権者に誠意をつくすことは、サンクチュアリ出版様と出版前から約束してきたことです。確認文章も残っています。

 

http://gpscompany.blogdehp.ne.jp/image/A5B5A5F3.pdf

 

 

私には、読売新聞や毎日新聞が「何が言いたいのか」が全く分かりません。ディズニーがこの本を正すとでも考えているのでしょうか。

 

「バカの壁」という「最後のパレード」と同じ部門での売り上げ部数ナンバー1書籍にはこのように書かれています。

 

『これでは詐欺です。そこにあるのは自然ではなくて、人為的に用意された環境のみ。これではディズニーランドやテーマパークと同じことですから』

 

心ない著者は、ディズニーランドを詐欺呼ばわりしています。

『これでは詐欺です。そこにあるのは自然ではなくて、人為的に用意された環境のみ。これでは表参道ヒルズや日本庭園と同じことですから』と書かれたら、森ビル側はどう対応するでしょうか。

 

このように、ディズニーランド側は開園以来一貫して、心ない批判に敏感に反応してきませんでした。日本社会の常識に合わせるのではなく、ディズニーの常識に合わせてもらうよう、懸命な企業努力を重ねてきました。

 

日本の常識に屈服してこなかった、これがディズニーランド成功の最大の理由であると私は講演会等で申し上げています。

 

さて、著作権者の元ディズニーキャストの「思い出が汚されたようで悲しい」とのコメントを掲載しています。本当に元キャストの発言なのでしょうか。キャストはチームプレイでゲストをハッピーにしようと協力し合っています。

 

「思い出」を独り占めすることは許されません。特に、このエピソードには「メイク・ア・ウィッシュ」が関わっています。著作権者の元キャストには誤解を受けないよう慎重な発言を望みます。

 

この元キャストの方とは数日前に、池袋のホテルで面会しましたので、その時の事実を書かせていただきます。

 

某NPO代表のお母様と来られました。予期していませんのでビックリしました。面談は3時間程度であったと記憶しています。テープレコーダーが回る中、著作権者として「難病の少女との交流のエピソード」が掲載されたことで、その少女を傷つけることになるのでは・・・とお母様は繰り返されていました。

 

私は、それはオリエンタルランドが考えることであり、お母様や著作権者の方が気を遣う必要はまったくありません、心配しないでください、と申し上げました。私はゲストリレーション部門のスーパーバイジング教育も受けており、前記の「サービスの復旧」の仕方は熟知しております。

 

「サービスの復旧」のため、赤坂の前田病院に何回も足を運んだことも思い出しました

 

サンクチュアリ出版の鶴巻社長と私で、十分に誠意を示したつもりですが、誠意が伝わらなく、快く著作権の事後承認を得られなかったのが残念でたまりません。 

 
義賊伝説ではありますが、鼠小僧次郎吉(じろきち)の「金に困った貧しい者に、汚職大名や悪徳商家から盗んだ金銭を分け与える」(もちろんディズニーは悪ではありません)を許す気持ちで『最後のパレードディズニーランドで本当にあった心温まる話』を見守っていただきたい、そう願ってやみません。


 最後に、元毎日新聞記者の著作権意識の低さなどを問題にした記事を紹介します。

 http://gpscompany.blogdehp.ne.jp/article/13440426.html 

毎日新聞の記者教育はどうなっているのでしょうか。


この問題は森田健作問題同様に経歴詐称問題でもあります。女性蔑視問題でもあります。この問題は瀬戸弘幸氏も問題視しているそうです。
 

毎日新聞の今後が心配です。