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【社会】

豚インフル国際的緊急事態と認定 WHO、メキシコ死者81人に

2009年4月26日 11時18分

 25日、メキシコ市でマスクを配る兵士(AP=共同)

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 【ジュネーブ26日共同】世界保健機関(WHO)は25日夜、メキシコ、米両国で発生した豚インフルエンザの人への大量感染を受けて同日開いた初の緊急委員会の結果、現状について「国際的に懸念される公衆保健上の緊急事態」に当たるとの認識で一致。チャン事務局長がこれを受け入れ、緊急事態と認定したと発表した。メキシコ政府は25日、豚インフルエンザの感染が疑われる死者が81人になったと発表した。

 一方、鳥インフルエンザウイルスなどが変異して発生すると考えられている新型インフルエンザの認定につながる、警戒水準の引き上げの是非について、WHOは「さらに情報が必要だ」として、決定を先送りした。

 WHO報道官は緊急事態との認定について「状況が深刻であるとの強いメッセージだ」と指摘。引き続き各国に対し国内外の監視を続けるよう求めた。

 26日は委員会の開催予定はないが、「数日後にあらためて開催する」としており、27日以降に警戒水準の引き上げに踏み切る可能性に含みを残した。

 「緊急事態」は、発生した問題について(1)保健上の影響が深刻か(2)異常で予期しない事態か(3)国際的に拡大するリスクがあるか(4)交通や貿易の制限にいたるリスクがあるか−の4点を点検した上で認定される。警戒水準の引き上げには十分な情報は集まっていないが、懸念が引き続き残ることを示したといえそうだ。

 

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