バグダッド(CNN)イラク内務省当局者によると、同国中部ディヤラ州で23日、巡礼に訪れたイラン人グループを狙ったとみられる自爆テロがあり、少なくとも55人が死亡、28人が負傷した。首都バグダッドでの自爆などと合わせると、同日の死者は少なくとも87人に達し、同国で今年最悪の数字を記録した。
ディヤラ州の治安当局者によると、州都バクバの北東約70キロに位置する町のレストランで、衣服に爆発物を仕掛けた自爆犯が起爆した。店内では当時、イスラム教シーア派寺院を訪れていた巡礼者のグループが昼食をとっていた。死者は2人の店員以外、全員が巡礼者だったという。
バグダッドのカラダ地区では同日、警官を狙ったとみられる自爆テロがあり、少なくとも28人が死亡している。内務省と目撃者らによれば、犯人は女性だったとみられる。
また、北部キルクークでは同日、警官が自宅前で武装グループに銃撃されて死亡。さらにディヤラ州治安当局者によると、バクバから北へ約60キロのアドハイムで同日夜、米軍と協力するスンニ派の治安組織「覚せい評議会」の指導者の車に仕掛けられた爆弾が爆発。指導者とメンバー2人が即死、子ども2人を含む7人が負傷した。
イラクの治安は今年初めまでにいったん改善したが、3月以降再び悪化の傾向が指摘されている。