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海賊法案、衆院通過 首相「国会承認は不要」強調

2009年4月23日19時39分

 ソマリア沖に派遣している海上自衛隊の活動の新たな根拠法となる海賊対処法案は、23日の衆院本会議で自民、公明両党の賛成多数で可決、参院に送られた。民主党はこれに先立ち、国会の事前承認を義務づける修正案を衆院海賊・テロ特別委員会に提出したが、否決された。

 麻生首相は同日、衆院特別委の締めくくりの質疑に出席し、海自派遣の意義について「強盗している最中にお巡りさんの制服を見たら逃げるのが通常だ。海の上でもほぼ同じ効果がある」と強調。国会関与についても「(警察活動としての)海上警備行動が基本。海の上の強盗みたいなものに対処するにあたり、事前の国会承認はいらない、武器の使用を伴うにしろ、というのが考え方の基本にある」とし、政府案の国会報告で問題ないとの認識を示した。

 法案をめぐり、海自の活動は警察活動の一環で国会承認は不要とする与党と、国会の事前承認を求める民主党が対立。修正協議はまとまらず、与党は政府案のままでの採決を決めた。ただ民主党は参院審議を長期化させない方針。法案が参院で否決されても、衆院の3分の2以上の賛成で再可決され、今国会で成立する見通しだ。

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