(CNN) スリランカ政府軍による少数派タミル人の反政府武装組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」の掃討作戦が最終段階を迎えるなか、LTTEの最後の拠点である同国北部沿岸に大勢の地元住民が密集していることが、米国務省が21日公表した衛星写真で明らかになった。
衛星写真は先日撮影されたもので、2万5000張のテントが確認できる。政府軍とLTTEの間に挟まれた住民12万5000人は退避できない状態に置かれ、うち6万人はここ数日間に脱出した。各人権団体は住民らを「人間の盾」に取っているとして、LTTEを非難している。
米国務省は住民の安全を懸念しており、同省のオーウェン国務副次官補(南アジア担当)は記者団に対して「26年間続いている内戦は重大局面を迎えており、今後48時間内に情勢が大きく動く可能性がある」との見解を示した。