生駒市の新市立病院設置問題で、同市は20日、新病院運営の指定管理者に決まった医療法人徳洲会の04~07年度の決算報告書などを市議会新病院設置特別委員会に提出した。報告書によると、徳洲会の07年度の純利益は約2億6000万円で、経営的には問題がないことが明らかになった。
また、同市内の男性(63)が6病院に搬送を断られ、死亡した問題について、山下真市長は「市の救急体制のぜい弱性が明らかになった」と指摘。新病院が設立後、月10日間ほど2次救急病院の輪番制に加わることを明らかにし、救急患者の受け入れ態勢の強化につながることをアピールした。
同委員会は、新病院設立と地域医療に関する考えを聞くため、県、市、地区医師会長を参考人招致することを決めた。さらに今後、56床の増床が認められた阪奈中央病院(同市)の現地調査を実施する。【石田奈津子】
毎日新聞 2009年4月21日 地方版