「足利事件」再審請求即時抗告審 再鑑定で菅家受刑者と遺留物のDNA不一致の可能性
1990年、栃木・足利市で女の子が誘拐され殺害された、いわゆる「足利事件」の再審請求の即時抗告審で、東京高等裁判所が嘱託したDNAの再鑑定の結果、菅家利和受刑者と遺留物のDNAが一致しなかった可能性が高いことが、関係者への取材でわかった。
この事件は1990年5月、栃木・足利市で、当時4歳だった女の子がパチンコ店の駐車場からいなくなり、近くの河川敷で遺体で見つかり、菅家受刑者が殺人などの罪に問われ、2000年に無期懲役が確定したもの。
菅家受刑者と弁護団は、無実を主張して、再審・裁判のやり直しを求め、東京高等裁判所は2009年1月、検察官と弁護団がそれぞれ推薦した専門家に、異例のDNAの再鑑定を依頼していた。
関係者によると、その結果、菅家受刑者のDNA型と女の子の下着に付着した体液が一致しなかった可能性が高いという。
確定判決の有力な根拠とされた「DNAの一致」が覆れば、再審開始の可能性も出てきたことになる。
(04/21 12:23)