福山市の鞆港・埋め立て架橋計画について、アニメーション映画監督の宮崎駿さん(68)が中国新聞社の取材に応じ、事業効果を「幻影ではないか」と懐疑的にみていることが分かった。最新作「崖の上のポニョ」の舞台が鞆を下敷きにしていることも初めて認め、架橋に替わる社会資本整備の方法があるとの見方も示した。
宮崎さんは鞆町の古民家に長期滞在したことをきっかけに「太平洋とまったく異なる内海の景色」を見てポニョを着想したと説明。
架橋については「賛成派にも反対派にもくみしない」と前置きした上で、町の活性化などの事業効果を「幻影ではないか」と懐疑的にみていることを明らかにした。
また、「宝である人と人とのつながりの深さを大切にしていくことが重要」とし、架橋計画に替わる社会資本整備の手法があるはずだとした。
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