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【老いの一喝】ノンフィクション作家・上坂冬子 枝葉末節な禁煙の理由 (1/2ページ)

2009.4.20 04:03

 禁煙の理由を聞いてみると、大抵健康を損なうとか煙が周囲に迷惑がられるだろうとか、ことさら枝葉末節な理由に終始している。どの理由も本人が正々堂々と生きるためにとり立てて害があるように思われない。何となく因縁をつけられているような気がする。

 例えば、たばこの税金は直接的な収入になるともいう。ストレートに課税して後腐れがないから、もちろんたばこ税は簡便に違いない。それをまるで本人の健康を思いやっているかのごとく周辺の人々とのイザコザを避けたり、平穏な幸せを優先しているかのごとく言いまくるあたりが、私には気に入らない。ましてや環境保護の一端を担っているかのごときはこじつけといってもいいだろう。

 個人がたばこを遠慮したからといってグローバルな環境が保護されているだなんて。個人の安楽と社会的安穏とを比べれば、私は個人の安楽を優先したい。たばこは2000年も前から人々に愛用され続けてきたと聞いた。そんな話を聞くと、なおさらたばこというのは人々にとってよほど魅力的な嗜好(しこう)品であるということがわかる。私は酒もたばこもやらないが、それをのむな吸うなというのは無理な話に思われる。ましてや周囲に“気兼ねして”禁煙とは。

 個人の健康は個人が守るべき問題だ。はたから「それ言わんこっちゃない。吸いすぎたから肺がんにつながったのだ」などと余計なお世話だ。確たる根拠があるわけではないし、仮に根拠があったとしても本人の自己責任というべきだ。無分別に吸ったりのんだりして、「それみろ」と言われるのは本人としては覚悟の上だろう。それをことさら避けたりすれば、本人が心掛けるべき人生のポイントを外した以外の何物でもない。

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