2009年4月17日22時12分
細切れの雇用契約を長期間繰り返した末の雇い止めは無効だとして、ホンダ栃木製作所(栃木県真岡市)の元期間従業員の男性(40)が17日、ホンダを相手取って、雇用継続や300万円の慰謝料などを求める訴訟を東京地裁に起こした。
訴状などによると、男性は97年から、1〜3カ月の雇用契約を約100回にわたり更新。1年間働くといったん退職させられ、5〜31日の空白期間を置いた上で、また次の契約を結んでいたという。減産を理由に、08年末に雇い止めを通告された。
男性側は、「実態は社員と同じ無期限の雇用契約だった」とし、雇い止めには社員の解雇と同じ手続きが必要で、今回は解雇の要件を満たしていないと主張。また、空白期間は、最高裁判例で認められた「雇用継続の期待権」を会社が免れるための脱法行為だと訴えている。
ホンダは「訴状を見ていないのでコメントできない」(広報)としている。