JA福島厚生連・双葉厚生病院(双葉町新山)と県立大野病院(大熊町下野上)の経営統合問題で、双葉地方町村会と県などは17日、富岡町で開いた意見交換会で、統合に向けて議論を進めることに合意した。体制縮小を心配して同町村会が提示していた条件に対し、県がほぼ受け入れる意向を示したため前進した。来月にも共同の委員会を設置し、2年間をめどに新体制について議論する。
会議は約30人が出席し非公開で行われた。出席者によると、統合後の病院について、県は▽医師数は現在の両病院計18人を超える25人以上を目指す▽病床数は現在の計270床を確保する--ことなどを示した。同町村会が統合への同意として求めていた条件に沿う内容だった。同町村会長の遠藤雄幸・川内村長は「双葉郡内の医療は厳しい。県を信用し、統合をきっかけに現状を打破したい。委員会で地元の意見をしっかり提案する」と述べた。
松本友作副知事は「地域の要望を踏まえ、一つ一つ積み上げる努力をしていきたい」と話した。【今井美津子】
毎日新聞 2009年4月18日 地方版