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米大統領「キューバと関係持つ用意」 米州サミット開幕

2009年4月18日10時51分

 【ポートオブスペイン=平山亜理、堀内隆】米州機構(OAS)に加盟する南北アメリカ34カ国の首脳による米州サミットが17日、カリブの島国トリニダード・トバゴの首都ポートオブスペインで始まった。開幕演説で複数の首脳が米国のキューバ政策を批判。これに対し、オバマ米大統領は「キューバとの関係を新たな方向に動かす」と応じ、注目を集めた。

 大統領就任後、初の中南米訪問となる今回のサミットについて、オバマ氏はブッシュ前政権下で冷え込んだ中南米との関係を再構築する場と位置づける。ただその一方で、62年以降、OASの資格を停止されているキューバの復帰問題などについては、「今サミットで議論する考えはない」(ダビドウ米大統領顧問)としてきた。

 だが参加国の多くはキューバ問題に関心を寄せる。AP通信によると、OASのインスルサ事務総長(元チリ外相)は17日、キューバの資格停止を決めた62年のOAS決議の取り消しを、5月に開催される総会で討議すると述べた。

 この日の開幕式でも、アルゼンチンのキルチネル大統領が早速、対キューバ経済制裁の解除を米国に要求。反米左派で知られるニカラグアのオルテガ大統領もキューバのサミット参加を認めるよう求めるなど、キューバをめぐる発言が相次いだ。

 2人の後に登壇したオバマ氏は「私はキューバとの『新たな旅立ち』を求めている。キューバ政府と関係を持つ用意がある」と述べ、半世紀近く外交関係が途絶えているキューバとの対話再開に意欲を示した。

 サミットは19日まで開かれ、米国の金融危機に端を発した経済危機への対応や、治安対策、麻薬撲滅などが地域共通の課題として議題になる予定。

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