【ブリュッセル福島良典】北大西洋条約機構(NATO)は15日、将来のNATO加盟を目指すグルジアで5月、近隣非加盟国との合同軍事演習を実施すると発表した。ロイター通信によると、ロシアのロゴージン駐NATO大使は演習中止を求め、反発している。
NATOの声明によると、演習は5月6日から6月1日まで。英米など一部のNATO加盟国と、グルジア、カザフスタン、モルドバなどの非加盟国の計19カ国から約1300人が参加する。
「国連からの要請を受け、緊急危機に対応するNATO主導の軍事作戦が実施される」との想定で、グルジアの首都トビリシと近郊で展開される予定だ。
NATOは昨年8月のグルジア紛争で悪化したロシアとの関係を正常化する方針を決めているが、演習が新たな摩擦の種になる可能性もある。
毎日新聞 2009年4月16日 20時49分