京都

　刑事裁判で懲役刑の有罪判決を受けても、刑務所に行かなくて済むことが多い。執行猶予が付いた時だ。期間中、再び罪を犯すことがなければ服役しないで済む。反省して再犯の恐れがない場合などに適用される▼拘置中の被告は、裁判の時、手錠こそ外されるが、隣には刑務官が座る。だが猶予判決を受けた直後から「自由の身」だ▼出入国管理法違反（不法入国）と窃盗の罪に問われた外国人の被告は違った。執行猶予付き判決の言い渡しが終わると、刑務官から入国管理局職員にそのまま引き渡された。強制退去処分になるのだろうか。法律通りなのだが、まるで二重に処罰を受けているようにも見えた。【熊谷豪】