ラパス(CNN) 南米ボリビアで左派政権率いるモラレス大統領は14日、同国議会が今年12月6日の大統領選、総選挙実施を決める法案を徹夜の審議で可決すると共に4月9日から大統領府内で続けていたハンガーストライキを中止していた。
ハンストは、野党主導の上院に対し選挙関連法の可決を要求するため始めていたもので、上院は9日に同法の審議を中断していた。ボリビアでは、先住民の権利拡大と富裕層の大土地所有禁止などを柱とした新憲法案が今年1月に承認され、60日間以内に次期総選挙の期日設定が定められた。既得権の侵害を懸念する白人系の富裕層らはこの新憲法案に反発していた。
モラレス大統領は先住民初の大統領として2006年に就任し、次回総選挙ではモラレス派勢力が優勢との見方が強い。議会はまた、先住民に議会の7議席を与え、新たな有権者登録作業の実施も承認した。
政府系のメディアによると、大統領は下院議員時代の2002年、コカ栽培者の暴動を煽ったとして議会から除名された際、18日間のハンストを行ったことがある。今回のハンストについてモラレス大統領は法案可決を受け、「無駄ではなかった」と述べた。