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高速の攻撃、「上下戦」制す…ACL決勝第1戦

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アデレードに快勝し、サポーターの声援に応えるG大阪イレブン=野本裕人撮影

 G大阪の目指す攻撃サッカーが、フィジカルに優れるアデレード(豪)を翻弄(ほんろう)した。5日に行われたアジアチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第1戦(万博)。「ガンバのスタイルでアジアを制したい」という西野監督の思いが、3―0の勝利という最高の結果につながった。

 アデレードの特徴は高さだ。平均身長でG大阪を約10センチ上回る相手には、得意のパス回しで対抗するしかない。西野監督は「上と下の戦い」と表現した。指揮官はさらにスピードというアクセントを加えて「下」での勝負で優位に立てるように、先発メンバーに高速ドリブラー、佐々木の名前を書き込んだ。

 西野監督は口には出さずとも、試合のメンバー表にメッセージをこめることがある。かつて、攻撃にかける気持ちを表すため、控えにDFを一人も置かなかったことも。5日の布陣も、ワントップで厚くした中盤で優位に立ち、「素早いパス回しで攻めろ!」という狙いは明らかだった。

 攻撃にこだわる指揮官は「守り方がわからない」と言う。2005年に初めてJ1を制するまでは、ロスタイムに追いつかれることが多かった。だから、守るのでなく攻める。68分に3点目を取ったあとも、ルーカスを残したままロニーを投入するなど、前線に人を集めて4点目を奪いにいった。

 万博記念競技場のピッチには試合当日の朝、水がまかれていた。速いパス回しが特徴のG大阪に有利となるグラウンド状態に、橋本は「今日は万博が助けてくれた。スリッピーになって、相手は戸惑っていたみたい」と振り返った。

 「攻撃にこだわって、ここまできた。面白いサッカーをして、アジア1位になりたい」と遠藤。ガンバは、12日にアウェーで戦う第2戦でも攻撃サッカーを貫き通し、アジア王者へ上り詰めようとしている。

(河村真司)

2008年11月6日  読売新聞)

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