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ゾラの叢書、邦訳全20巻そろう

2009年4月8日

 フランスの自然主義を代表する作家エミール・ゾラ(1840〜1902)のライフワーク「ルーゴン=マッカール叢書(そうしょ)」(全20巻)のうち、唯一邦訳のなかった第6巻『ウージェーヌ・ルーゴン閣下』(小田光雄訳、論創社)がこのほど刊行され、全巻の邦訳がそろった。

 同叢書は、神経症の傾向があるルーゴン家とアルコール依存症の血を引くマッカール家の子孫らが、第2帝政下の社会の中でどのように生き抜いたかを、環境や遺伝など科学的な要素を踏まえながら描いた作品群。それぞれが独立した長編で、第7巻『居酒屋』、第9巻『ナナ』がよく知られている。

 これまで、叢書のうち代表的な作品は新潮文庫、岩波文庫などに収められていたが、近年、新訳が藤原書店の「ゾラ・セレクション」から6冊、論創社の「ルーゴン=マッカール叢書」から13冊が刊行され、合わせて全20巻が日本語で読めるようになった。

表紙画像

ナナ (ルーゴン=マッカール叢書)

著者:エミール ゾラ

出版社:論創社   価格:¥ 5,040

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