(CNN) 旧ソ連モルドバのウォロニン大統領は8日、首都キシニョフで起きた大規模な暴動に、隣国ルーマニアがかかわっているとして非難した。
暴動は、5日の選挙でウォロニン大統領率いる共産党が勝利したことを機に発生。インターネットの「Facebook」と「Twitter」を使ってデモが組織され、7日には学生を中心に1万人が集結した。
デモ隊は、共産党が選挙結果を不正に操作し、同党が過半数を獲得したように見せかけたと主張。警官隊に投石して議会議事堂と大統領府を襲撃、窓ガラスを割ったり放火するなどして、逮捕者が出た。
ロシアの通信社RIAノーボスチによると、ウォロニン大統領は「これまでに起きたことすべてにルーマニアが関与している。受容にも限界がある」と述べ、報復措置として駐モルドバのルーマニア大使を追放し、ルーマニア人の入国を制限すると表明した。
これに対してルーマニアは関与を否定、対抗の報復措置を取ると表明している。
ウォロニン大統領が2005年に就任して以来、モルドバはロシアとの接近を深め、ルーマニアとの関係が悪化していた。大統領はこれまでにも繰り返し、ルーマニアがモルドバの吸収を目論んでいると主張していた。