医師不足を理由に9月から小児科の夜間救急患者の受け入れを休止していた町田市民病院(町田市旭町2)は8日、入院の必要な重症患者を対象とした2次救急に限り、11日から再開すると発表した。入院の必要がない軽症患者が殺到するのを防ぐため、他の医療機関の紹介や救急車で搬送された患者に限定する。軽症患者の診療体制については市民病院が市や市医師会と協議中。
市民病院によると、これまで常勤医3人だったために24時間体制の当直が組めなかった。しかし、産休していた女医が4月から復帰、さらに昭和医大から派遣の後期研修医と、ホームページを見て応募した非常勤医の計2人が加わり、6人体制となったことから救急患者の一部受け入れ再開に踏み切った。
07年の時間外(午後5時~午前8時)患者のうち、入院の必要があったのは約7%と極端に少なく、ほとんどが入院の必要のない1次救急の患者だった。これが当直医の負担になっていたと判断。1次患者は受け入れず、市内の開業医や市医師会準夜急患こどもクリニックの紹介や救急車の患者に限定する。このため都の「小児2次救急医療機関」の指定対象とならず、補助金は受けられない。
1次救急は今後、市や市医師会と協議し、市民病院の2次救急とは別の形で受け入れを模索するという。四方洋病院事業管理者は「2次と1次の連携ができるようになれば、町田の小児救急は全国に誇れる仕組みになる」と話した。【伊澤拓也】
〔多摩版〕
毎日新聞 2009年4月9日 地方版