平成21年4月 市長記者会見              (録画映像:ストリーミング)

平成21年4月 市長記者会見記者会見のトップページに戻る

橋本市長が、平成21年 4月7日(火)午後1時30分から、市役所第3会議室において、臨時記者会見を行いました。

記者会見の内容は、次のとおりです。

--------------------------------------------------------------------

T 須賀川市立第一中学校柔道部事故に関する損害賠償請求事件の判決について
 
--------------------------------------------------------------------

緊急の記者会見を開催いたしましたところ、報道関係の皆様には、お忙しい中ご参集をいただき、誠にありがとうございます。

さて、本日の案件は、「須賀川市立第一中学校柔道部事故に関する損害賠償請求事件の判決等について」であります。
 

本件につきまして、去る3月27日に判決が言い渡され、その判決結果について厳粛に受け止めるとともに、内容の精査、検討を進めてきたところであります。

先ほど、市議会全員協議会におきまして、判決の内容、今後の対応方針などについてご説明申し上げましたので、報道機関の皆様にも須賀川市としての対応方針についてご報告させていただきたいと思います。
 

まず初めに、いまだ意識が戻らない状態にある元女子生徒の一日も早い快復を願い、あらためて心からお見舞い申し上げます。

そして、この問題の一日も早い解決を図ることが、須賀川市として選択すべき判断であると考えております。

本判決内容につきましては、本件事故が、学校管理下の部活動における安全配慮義務を怠った学校側の過失が大きいとの判断が下されたこと、さらに学校提出の事故報告書の信用性に疑問が示されたことなどについて、判決結果を厳粛に受け止めております。
 

ご承知のとおり、本市はこの民事訴訟において、原告の訴えのすべてについて争っていたのではありませんが、判決では、本市が主張しておりました元部長によるいじめはなかったことや事故の発生については、学校だけではなく、医師から直接診断結果を聞かされていた原告側にも、「自ら結果の発生を回避する選択肢を探ることもあり得た」という、一定の過失があったことなどが認められております。
 

これら判決内容を総合的に判断し、この問題の一日も早い解決を図るため、須賀川市としては、判決結果を受け入れ、控訴しないことといたしました。

事故発生後、安全管理の徹底や教員に対する意識改革を行ってきたところでありますが、今後は、さらに安全安心な学校づくりのため、児童生徒の事故防止のための指導に努めて参りますとともに、保護者をはじめ、市民の皆様の信頼回復に向け、さらなる努力を重ねて参ります。

 

臨時記者会見(平成21年4月7日)

また、午前の市議会全員協議会の後、先ほど私が元女子生徒のご両親に、お出かけ中とのことでありましたので、お電話で須賀川市の対応方針について、直接お伝えしました。

さらに、この後、連帯して支払いを命じられております福島県に対しても須賀川市の方針について、正式に報告に伺うことといたしております。また、元部長側に対しましても、弁護士を通してお伝えしております。
 

なお、損害賠償につきましては、市、県が連帯して支払えとの判決の主旨に基づき、本来県、市の負担率を定めて損害賠償額の支払いをするところでありますが、被害者救済の観点を優先し、一旦、市が全額支払うことを考えております。

 

この度の判断により、長年にわたったこの問題に一つの結論が出されることになりますが、本当に望まれるのは、今も意識が戻らない状態にある元女子生徒の快復であると思っております。

互いに過失の軽重を法廷で争うことでは、決して見出すことのできないこの希望を、今後は、ご両親とともに願って参りたいと考えております。

さらに、この問題は、初期対応の不十分さによって、様々な誤解や不信を招いたことを踏まえ、なお一層の危機管理を徹底し、安全な教育環境の構築にも努めて参ります。

また、本市においては、この事故により、発生直後から現場の各学校や教育行政においても強く意識され続けております。

これからもその意識は変ることなく引き継がれ、高い安全文化を築く機会を得たものと認識し、今後に活かして参ります。

 

記者会見のトップページに戻る