ロンドン(CNN) ロンドンで先に開かれた先進国、新興国による金融サミットに抗議するデモ活動が起きた路上で1日夕、死亡した男性(47)が直前に警官に警棒でたたかれているところをとらえたビデオ画像が8日明らかになり、英野党などが警備過剰と反発、刑事捜査の開始を要求した。地元のガーディアン紙などのメディアが伝えた。
犠牲者は新聞販売業を営んでおり、デモには参加していなかったという。帰宅途中だったとしている。同紙によると、男性はポケットに手を入れ、警官のそばを歩いていた際、警棒で足をたたかれ、地面に激しく突き倒されていた。
男性はこの後、警官に何らかの意思表示を行い、通行人に助けられて立ち上がった直後、意識を失っていた。死因は心臓発作と判明した。ビデオ映像は所用でロンドンの金融街に居合わせた米国のファンドマネジャーが問題の場面に遭遇、撮影していた。
男性の死亡は報道されていたが、詳細は明らかになっていなかった。
男性の息子はビデオ映像を見て、警察に対し警官による父親への警棒による打撃の理由などの調査を要求。ただ、打撃や地面へ突き倒されたことと死因の関連については現段階では知らないとも述べた。警察への苦情処理に当たる独立委員会は調査の開始を発表した。