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民主党:反転攻勢狙う 幹部会「政治とカネ」課題に 小沢代表は欠席

 民主党は2日、党本部で幹部会を開き、国会で当面重点的に取り組むテーマとして、「政治とカネ」など四つを決定した。小沢一郎代表の秘書が起訴された政治資金規正法違反事件の影響を払しょくし、政府・与党に対し反転攻勢に出る狙いだ。ただ党内では依然、小沢氏の進退を巡る憶測がくすぶり、全党一丸の勢いはない。【白戸圭一、野口武則】

 「4月は反転攻勢の時期だ」。菅直人代表代行は2日の記者会見で強調し、幹部会では政治資金のほか、▽景気対策▽雇用対策▽政治と宗教--の4テーマに重点的に取り組む方針を決めたことを明らかにした。さらに政治資金規正法改正案の今国会提出を明言。来週前半までに「思い切った財政出動」を含む景気対策をまとめる考えも示し、政府の09年度補正予算案への対抗心をあらわにした。

 山岡賢次国対委員長も共産、社民、国民新の3党国対委員長と会談。09年度補正予算案に「徹底審議」で臨む方針を確認した。08年度補正も含め、政府予算案の効果を検証するチームの発足会では「麻生太郎首相は我々が抵抗すれば解散するぞと言うが、望むところ。やっていただきたい」とあおってみせた。

 ただ、小沢氏が指示した企業・団体献金の全面禁止をめぐっては、同日の党政治改革推進本部役員会で、当面は公共調達をする企業からの献金を規制する方向が固まり、全面禁止は「将来的に実施」へと後退した。

 また、執行部が対決姿勢の演出に腐心する一方で、当の小沢氏は幹部会を欠席し、滞在先のホテルにこもったまま。党内でも、小沢氏が衆院選に向けた情勢調査をする考えを示したことが新たに憶測を呼んだ。小沢氏と1日夜、会食した副幹事長の一人は「進退の判断材料にするためだ」と受け止めている。

 情勢調査の結果を独占するのがこれまでの「小沢流」で、ある若手は「どうせまた自分で抱え込むのだろう。党の金でやっているのに」と漏らす。小沢氏の秘密主義にはかねて不満が強く、前原誠司副代表は「今までの調査結果も含めて(党内の関係者には)公開し、党全体で議論すべきだ」と指摘。小沢氏の進退について「調査を踏まえてどう判断するかだ」としている。

毎日新聞 2009年4月3日 東京朝刊

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