6日の民主党の小沢一郎代表と記者団とのやり取りの要旨は次の通り。
--記者会見後にも疑惑が出ている。
◆疑惑とは思っていない。私が収賄の容疑者のような報道がされているが、そういう事実は全くない。個別のことについては、私は秘書を信頼して任せているので、個々の献金については分からない。ただ、政治献金は、一般社会でいえば慈善事業に寄付してくれる方という意味で、ありがたくいただいて、その浄財で政治活動をしている。会社であれ個人であれ、お礼とお願いのあいさつをするのは、当たり前だ。何も問題はない。
--公設秘書の大久保隆規容疑者が起訴されたらどう責任を取るか。
◆企業の献金が許されている政党支部で献金を受ければいいので、後になって(違法性が)分かったなら、収支報告を訂正すればいい。従来、自民党議員、首相であってもみんな修正報告で済ませてきた。それ以上に収賄、あっせん、口利きとかやったというなら、どんな捜査を受けてもやむをえないし、当たり前だ。私も大久保もそういうたぐいのことは事実として、一切ない。犯罪を犯しているかのような前提で論じられるのは、ちょっと心外だ。
--検察批判については言いすぎだという声が出ている。
◆言葉遣いがまずかったなら、いくらでも訂正する。収支報告書に関し認識の違いがあったのだろう。政治団体から政治団体という(カネを移す)事務的な作業だけで、即逮捕ということはいまだかつてないことだ。
--党内からも代表の進退への言及がある。
◆報告書の問題について認識の違いはあるが、それ以外に犯罪的な行為は一切ない。現段階で自分の進退については考えていない。いずれ、きちんと結論が出てからのことだと思っている。
--「西松建設」との関係は。
◆西松建設と関連企業が私の後援会を作ってくれた。年に1回集まった時には出席してあいさつした。(逮捕された国沢幹雄)前社長とは全く面識はない。
--東京地検は代表から事情を聴きたい意向だ。
◆報道にもちゃんと答えている。どなたでも地検であろうが可能な限り話し合いはいつでもする。
毎日新聞 2009年3月7日 東京朝刊