政治

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

西松建設献金事件:西松OB2団体、解散直前に小沢氏側に残額献金 秘書と相談か

 小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で、準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)のOBが設立した二つの政治団体が06年末に相次いで解散した際、残額のほぼすべてを小沢氏側に集中献金していたことが分かった。東京地検特捜部は、西松側が、陸山会の会計責任者で小沢代表の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(47)に相談して、残金の処理方法などを決めていた可能性もあるとみて追及している模様だ。

 95年に設立した「新政治問題研究会(新政治研)」は06年12月に、98年設立の「未来産業研究会(未来研)」は06年11月にそれぞれ解散した。

 政治資金収支報告書によると、06年の2団体による小沢氏側への献金額は計500万円。新政治研は解散する約1カ月半前に約1週間で3回に分けて陸山会と小沢氏が代表を務める「民主党岩手県第4区総支部」や「民主党岩手県連」に計300万円を寄付。未来研は解散約1カ月前に、約1週間で2回に分けて同総支部と同県連に計200万円を相次いで献金した。この結果、解散時に新政治研と未来研に残った資金は計889円のみとなった。

 西松建設元幹部によると、同社は04年に海外受注工事で約300億円近い損失を出したことや不景気の影響で、政治献金に回せる資金が乏しくなったことが団体を解散する一因となった。小沢氏側に残金を集中的に回す最終処理をしたとみられる。

 2団体は解散までの十数年間で計3億8500万円を与野党議員らに献金。小沢氏側には、2団体と下請け会社分を合わせ、同時期に約3億円が払われている。

毎日新聞 2009年3月7日 東京夕刊

政治 アーカイブ一覧

 

特集企画

おすすめ情報